ATIの増設ファン加工

先週の金曜日にドイツのSewatecからATI SunPower T5が届きました。注文から約3週間ほどかかりました。輸入税は2,300円くらいだったかな?

 

ちゃんと通電できることを確認してから、予定していた冷却ファンの追加のために分解作業を開始しました。

 

横着なので途中の写真とかがなく、申し訳ないのですが、mjnekoさんのブログをかな~り参考にさせていただいて、無事に分解できたと思いきや。。。

 

しくじりました。。。

 

下の黄色のサークル部分をご覧ください。本来どこかへ挿さっていなければならない電源関連の3本のコードのうちの2本が外れています。アウターのケーシングからインナーの装置部分を引き抜くときに、一緒に電源コードを引っ張ってしまったようです。

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ネット上にAIT T5の分解写真がいくつかあったので、この部分の写真がないかどうかネットで検索しまくりましたが、同じ部分を撮影した写真や動画がなく、かなり焦りました。

 

結局、あちこちの電源コードの仕様を参考に、どうやらグリーンのラインが郵便記号のようなマークのアースに、ホワイトがニュートラルのNに、ということは残りのブラックは3のところだろう。。。なんとなくそれっぽいコードの癖もついているし。という推論に基づいて下の写真のように挿して、コンセントへGO!

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うまくパネルが点灯したので良しとしました。

 

危なかったです。

 

さて、無事にアウターのケーシングを外し、近所の金属加工屋さんへ持ち込みました。そのときに一緒に持ち込んだのが、以下の指示図面です。素人図面なのに、ちゃんと話を聞いてくれました。この手の加工屋さんは、「地元の地名 ステンレス加工」などと検索すればすぐに出てきます。私は「これ、ステンレスじゃなくてアルミじゃん」て言われちゃいましたけど、とにかくこの手の金属加工屋さんで、ホームページに一般の方も受け付けます、みたいに書いているところなら、やってくれると思います。

 

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既存のファンのほかに、追加で2個のファンを増設します。増設ファンのコードは背面に穴を開けて、そこから逃がします。穴のふさぎ方はイメージできないので、とりあえずビニールテープか何かでふさぐ予定です。背面は見えませんしね。とにかくせっかくファンを増設するのにケーブルのための開口部から冷却空気が漏れてしまうのでは、もったいなさ過ぎます。

 

増設ファンをアウターケーシングの内側に固定したままにしておけるのなら加工をもっと単純にできるのですが、色々考えると、ファンはプレートに固定して、そのプレートをアウターケーシングに固定するようにした方が、後々のメンテを考えると良さそうだったので、下図のように、四角の開口を2カ所、そこにかぶせる丸穴(送風口)つきの角プレート2枚を作ってもらうことに。

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ちなみに購入したファンはAINEX OMEGA TYPHOON 薄型・究極静音タイプ [ 60mm角 ] CFZ-6010LAというもの。動かしてみましたが、本当にすっごく静かで、少し離れたら動作に気づかないと思います。ただし、風量は思いのほか弱っ!って感じです。

 

実は、ファンを挿入できる部分のクリアランスを考えると、2.5cm厚のファンだと、ファンが反対側の金属プレートにくっついちゃうくらいなので、大型の12cmファンだとファンのモーターへ負荷がかかってしまいそうです。実は海外フォーラムで見かけたのですが、ATIに2.5cm厚のファンを付けようとして、入らなかった、というコメントを見ていたので、通常厚のファンは最初から諦めていました。なので今回は厚み1cmの薄型ファンから選択したわけですが、1.5cm厚のファンでもう少し径の大きなファンがあったかもしれません。あるいは、60mmファンでも私が選択した「究極静音タイプ」でないものを選べば、もうちょっと風力は強かったと思います。実際、スキマーとか揚水ポンプとかの音がある程度するので、ファンはここまで静音でなくても気にならなかったかな~、、、とも思います。

 

ファンと金属プレートはAINEX ファン固定用 防振ゴムブッシュ MA-023で固定する予定です。

 

プレートとケーシングを固定するために、ケーシング側にタップを立ててもらいたかったのですが、「今溶接機は修理に出しちゃってるからな~」的な理由で、おそらく内側から外側へ向かってボルトを挿し、外側からナットで固定する方式になりそうです。

 

このほかには、コンセントから4ピンで電力を供給するTIMELY ドライブ用AC電源 UD-ACDC100NS、4ピンを分岐しながら3ピンに変換するファン用電源3分岐ケーブル XC-PF3PAINEXのファン用電源延長ケーブルを買いました。

 

それから、プログラムタイマージェックス 観賞魚用ファン専用サーモスタットFE-101も。これらを使って、点灯が必要な時間帯の、特定の室温以上になったときだけに増設ファンが動作するようにします。本当は内部温度とかで制御できれば良いのでしょうけど、いかんせん私にそこまで凝ったことをするテクがございません。なので、室温という、ざっくり制御です。

 

さて、加工費ですが、「やっぱ代金が分かってからやった方が良いでしょ?」ってな反応。。。。そりゃそうでしょって感じですが、分かり次第電話をもらえるよう頼んで、ケーシングと指示図面、実寸参考のための既存ファン(プレート付)、新規ファンなどを工場に置いてきました。

 

う~ん。。。町工場ってもっとざっくり、0.5人工いくらみたいに出してくると思ってたんですが、結構工作機械の台数もあったし、若い衆も何人か使ってるみたいだったので、意外にきちんとした積算をするのでしょうか。。。

 

とりあえず見積もりを待ってみたいと思いますけど、代金は全く読めないです。加工自体は、彼らの技術からしたら、本当にわけない仕事だと思いますけど、量産の手を止めて単発の仕事を割り込ませるのは、あまり好まれない可能性もあるし。。。でも、一般さん歓迎みたいにホームページにはあったし。。。どうなんでしょ。

 

ところで今日は、生麦海水魚センターにマーシャル産のシマヤッコを見に行ってきました。二匹いましたが、対照的でした。一匹はあまり黄色のラインはなく、動きもぼんやりした感じ。もう一匹は黄色のラインがばっちりで、目はきょろきょろ、ケースを頻繁に突いています。同じ産地でこうも違うと、やっぱり魚は実物を確認して決めた方が良いなぁ~と思います。

 

マーシャルは、バリやマニラのものに比べると、気持ち白い部分が多いように見えます。ただ白い部分の多さはバヌアツが顕著で、マーシャルはそこまでではありません。今回はイエローラインくっきりは、二匹のうち一匹でしたが、前に見たマーシャルもイエローは割かしくっきり出ていたので、運が良ければイエローバンドの綺麗な個体に出会えるチャンスもあるかと思います。

 

今日見た個体も良かったのですが、私は今回は手を出さず、バヌアツ入荷を待ちたいと思います。

ありがとう。アミーゴ。。。

スブラータが根元から白化し始めました。(TヘT)

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というわけで、犯人捜索。5個のミドリイシに9匹のカニ達。

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うち8匹はキーパークラブと言われるサンゴガニっぽいです。ツルツルしていて、平べったく、ミドリイシに共生すると言われる可愛らしい子達です。キーパークラブのことを知る前は、ポイっとしちゃってたんですけどね。。。

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そしてこの中央にいる毛むくじゃらのヤツが、俗にキモガニと呼ばれるミドリイシの害となるカニなんだとか。。。

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中には真っ白でフニャフニャのちびっ子ガニも。。。

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この子はハサミが一部黒っぽく、ちょっとイレギュラーな感じで判断がつきませんでしたが、おそらくサンゴガニだろうってことで水槽に戻しました。

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キモガニは、私の大切なミドリイシを痛めつけてくれた罪により、ハタゴの刑に処す!!!

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アディオス・アミーゴ!(さらば、友よ)

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っつーか、ホントのこと言うと、あのキモガニ、白化した個体じゃないところから出て来たんですよね。。。それなのにハタゴの生け贄に。。。むごいことをしました。しかしおかげでハタゴはプリップリに生気を取り戻すでしょう。

 

ハタゴの魂の声を代弁しましょう。

ふぅ~♪ ひっさびさに乾燥もの(クリル)でない生をいただいたぜ。うんめぇ~♪

と言ったとか言わなかったとか。。。

 

う~ん。てか、何が原因だったんだろう。。。やっぱり強すぎた太陽の直射日光とLEDのコンビネーションだったのだろうか。。。それって先端とかでなく、根元から逝くものなのだろうか。。。他の個体にも共肉の後退が見られたということは、やはり光。。。。あるいは付け根に何かゴミのようなものが残っていたとか。。。何日かごとにスポイトで吹き飛ばすようにしていたのだが。。。

 

まだトリトンの一回目のテスト結果が出ていませんが、もしかしたら微量元素の中に閾値を大きく超えてしまっている要素があるのかも知れません。

 

ま、図らずしてハタゴに活き餌を献上することになったわけですが、実はトリトンはイソギンチャクとかLPSには合わない、というか、SPS以外には給餌が必須になるんじゃないかな?と思っています。というか栄養塩を残し気味にするように海藻、スキマー、吸着剤量などを調整すれば良いと思うんですけどね、あまりSPS寄りにしちゃうと厳しいみたいですね。っていうか、あまりカツカツにするとSPSにすら厳しくなりそうなので、うまくバランスを取りたいです。

 

そんなわけで、もしかしてヘボキーパーによる各種パラメータのアンバランスによる白化であったかも知れないのに、身を挺してハタゴのおやつになってくれたキモガニ君。

 

ありがとよ。アミーゴ!

 

 

。。。そういえば、うちから遠くないところに、ペットワールド、アミーゴって店があったっけ。。。。アミーゴってそういう意味だったんだ。。。なるほどね。。。

 

あ。いや、決してシュールな意味じゃないんで。深読みしないでくださいね。。。

 

太陽のフルスペ作戦は。。。

太陽のフルスペを、なんちって始めたこの実験、どうもうまくないみたい。。。

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わが家の水槽は、こんな風に午前中は水槽全体に太陽光が行き渡る位置に設置しています。

 

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この写真はLEDの影響を受けていない太陽光だけの状態ですが、ところどころ、特に先端が白みがかっているのが分かりますでしょうか?成長点としては正常なのかも知れませんが、毎日観察している私から観ると、変化が急激過ぎます。この状態にわずか1日でなりました。

 

しかも、その一日でポリプがガリ痩せし、先端がツンツン尖ってしまうほどになったのです。実は上記の写真はZEOvitのAmino Acid High Concentrateを入れた後に撮影しました。トリトン移行に決めてから、推奨以外のものは入れたくなかったのですが、この添加剤は投入直後にポリプをコロコロと太らせるミラクルな効果を発揮するので、緊急事態ということで入れました。写真からは分からないかも知れませんが、一部は共肉が極薄な部分もあり、このままでは十中八九白化するであろうと思われました。ってか、今後1~2日が山かも知れません。。。5つのミドリイシのうち、こうなったのはピンクの子(太陽光下ではオレンジっぽいです)だけなので、それがまだ救いですが、他のミドリイシもわずかに痩せ傾向が見られます。

 

この原因は2つ考えられます。1つは、冬季の低い太陽から午前中に差し込む太陽光の量が激増したことで、おおよそ3~4時間は潮が引いた超超超浅場の状態が続いたため。これまでの経験から、光量が過剰だと共肉が急速に衰退することが分かっています。ですが、太陽光を当てているのは昨日が初めてではないので、もう一つの原因が考えられます。

 

それは、リン酸塩の激減による栄養塩の枯渇です。HANNAによるリン酸塩のテスト結果が0.12だったのを受けて、ローワフォスを5gだけ、なんちゃってカーボンリアクター(バイオペレットを抜き出して、そこにバッグ入りの活性炭を入れただけ)の排水直下に水流が直接あたるように設置しました。今朝の測定では0.03と出ましたが、実はハタゴがうまく食べれなかったクリルなどもそのまま放置し、それがオーバーフロー管に数日引っかかっているような状態でコレですので、本来であれば一気に0くらいまで持って行ってしまった可能性があります。水槽の総水量は123Lですが、魚が一匹しかいないせいか、効き目が爆裂な感じです。

 

海外のフォーラムなどで共肉後退の原因について調べると、栄養塩がなさ過ぎると共肉が極端に薄くなり、色も褪せてきて、逆に給餌量を増やすなどして色が復活した、なんて書き込みをよく見かけます。なので、上記の光と栄養塩の枯渇との両方が原因なのかな~?と想像しています。

 

なので本日は南側の窓のブラインドを閉じ、ローワフォスを取り除いています。

 

栄養塩をギリギリまで枯渇させるのは、他に栄養の添加をしている場合は良いですが、トリトンの場合は、外部から養分を供給したりしないので、そこまでカツカツにしちゃいけないみたいですね。今回は自己判断でAmino Acid High Concentrateを入れましたが、極力メンテフリーな水槽を目指したいので、今後は栄養塩を除去しすぎないようにバランスを取らなければなりません。

 

バランスといえば、トリトンのベースエレメンツですが、123L、ミドリイシ10cm前後が5個、魚一匹で、一日各1mlでバランスが取れているようです。毎日の日照量の変動によってKHが7.6~8.1あたりで前後しますが、添加量に関してはおおよそ安定したようです。

 

というか、、、マジで水槽を直射日光の当たらない場所に回避させないとヤバいかも。。。太陽のフルスペ作戦はモロに大失敗だった気がしてなりません。。。トホホ。。。

スキマーレス実験の結果

スキマーレスという大変人騒がせな記事を書きましたが、この企画は速攻で中止となりました。

 

本日のアンモニアの数値が0.25と出ました。昨日が0で本日が0.25です。ホビー試薬なのでその中間がないため、いきなり1日で0.25にまで上昇したように見えますが、おそらくはスキマー撤去初日から上昇していたのでしょう。わずか3日で0から0.25まで上昇するのです。このペースで行くとかなり短期間で魚の致死量に達していた公算が高いです。

 

わが家の水槽にはアンモニアを分解する類のバクテリアが十分に育まれていなかった可能性もありますが、ミドリイシのことを考えると、その手のバクテリアが育まれなければならない環境はミスマッチです。

 

実は私は狙っている魚があって、その魚が入荷したらいつでも迎え入れられるように、普段から多めに餌をばらまいていました。それによって、魚2匹分くらいの栄養塩を吸収できる程度に海藻を育てておこう、というのが狙いです。なので、純粋に90cmスリム水槽に魚が一匹の状態でスキマーなしが無理だった、とは言えないのですが、この実験はあまりに危険すぎます。

 

どこぞの記事で、海藻はアンモニア性窒素を吸収するという内容を読んだことがあった私は、密かに期待を寄せていたのですが、、、海藻をかなりたっぷりめ入れていたにも関わらず、全く追いつきませんでした。

 

実際の実害は出ていませんが、アイボリーのミドリイシが、やや色濃くなりました。この状況を放置していたら、あっという間に白化とかしていたでしょう。スキマーを戻したとたん、弱運転でも吹くこと吹くこと。

 

色々と紆余曲折はありましたが、リン酸塩テストの結果、当初使っていなかったリン酸塩吸着剤も使い出したことですし、結局は、強力なスキマー、リフジウム、活性炭、リン酸塩吸着剤、というトリトン推奨のオーソドックスなシステムに落ち着くことになりました。

 

どれもこれも単体で見れば、目新しいものはなく、既存のものの組み合わせです。ですが、組み合わせてみると、良いとこ取りのシステムなんだということが分かります。海外フォーラムなんかでは、よく超低栄養塩水槽のことをULNS(ultra-low-nutrient system)なんて言ったりしますけど、トリトンはやり方次第では、そこまで持って行けるシステムだと思います。ただしトリトンの場合は、そこをあまり極限までスカスカにしちゃうことは意図していないらしく、リン酸塩も僅かには残した方が良いと考えられているようです。

 

私のブログを読んでくださっている方には、ホントに人騒がせな騒動でしたが、私個人としては、とても楽しく、貴重な経験でした。

 

私自身は海水魚の飼育は趣味だし、何か難しい事をしようとは思っていないんですが、自分の中で仮説を立ててみて、それを検証するのって楽しいんですよね。そこって、よくよく他の人達のブログなんかをのぞいてみても、この趣味を持っている人達って、少なからずそういう発見だったりが好きな人達が多い気がします。私のブログは失敗例が多いですが、ちょっとは皆さんの参考になれば嬉しいですね。

 

というわけで、海藻とスキマーは役割分担が違います、ってことで♪

スキマーレス二日目

ムコタマさんからの助言により、海藻が溶けるリスクを知ったので、チャームにてホソジュズモとフトジュズモを注文しました。せっかく吸収した栄養塩が再び水槽に放出されるのは、かなりヤバいことかも知れません。そこまでのダメージがなかったとしても、せっかく無喚水水槽を目指しているのに、大量喚水が必要になったら育てた水がもったいない気がします。

 

少し前まで無喚水水槽など危険きわまりないと思っていたのですが、最近では少し考え方が変わっています。

 

トリトンメソッドによれば、リフジウムの海藻には、浄化作用による栄養塩の吸収や、リフジウム照明の夜間点等によるPH低下の緩衝効果の他に、海藻による栄養の供給という意味合いもあるようです。

 

これはどういうことかというと、海藻は代謝の過程(バクテリアやプランクトン、その他を介した食物連鎖)で、アミノ酸、ビタミン、複数種類の糖分を水槽内の他の海洋生物に供給する、ということらしいのです。

 

この考え方が本当かどうかは私には分かりませんが、仮にこういうサイクルが閉鎖された水槽内で成立するのだとすれば、喚水というのは実にもったいないことだと思います。

 

もう一つ、トリトンの複数ある英語版マニュアルの中の一つに、喚水を推奨しない理由として、「水替えの度に組成変化に伴うエコシステムの変動を生じ、それが貧弱な生物相の水槽への適合を阻んでしまう。また生物的な競合が存在しない水が強制的に導入されることによって、その他の強い生物相が一方的に優位になってしまう。このことが生物相のバランスに偏りを生じさせる。こうした影響は水槽ごとに異なり、ある水槽では換水に良好な反応を示す一方で、バランスの取れていない水槽ではネガティブな影響となって現われる」とあります。もちろん、病気の蔓延などの緊急時には喚水が推奨されています。

 

これらの情報を読む限り、あくまで閉鎖された水槽内での栄養塩の処理ができた場合に限っての場合ですが、喚水は控え目にすることが好ましいように思えてきます。もちろん、生体が多いとか、スキマーが貧弱であるとかの理由で、栄養塩の処理ができない場合は、喚水が最も有効な水質浄化だと思います。それと、喚水も一気に行うのではなく、高い頻度で少量ずつ行えば、微生物や養分のバランスを壊さないのではないかと思われます。

 

浄化以外の、喚水のもう一つの大きな役割にミネラルバランスの調整があると思います。トリトンが喚水を行わないで済ませられるのは、水質の解析によって不足したミネラルを個別に投入できるからであって、無喚水水槽を目指す上で、このポイントは外せないと思います。水質の浄化だけなら各種装置、添加剤、吸着剤、リフジウム等の活用でなんとかなりますが、普通は海水の中の過剰元素や不足元素などは代表的な試薬で計り得るものしか把握できないので、その観点からすると、良質な人工海水による定期的な換水がむしろベターということになります。

 

さて、これらの考え方をさらにエクストリームな方向へ持って行ったのが、今回のスキマーレスです。海藻を起点とする養分サイクルや微生物のバランスを極力維持するんだったら、それこそスキマーにすら濾し取らせない方が良いのでは?という素朴な疑問が、今回のチャレンジの原点です。

 

本日、スキマーレス2日目にして栄養塩を計ってみました。

 

アンモニア:0

亜硝酸塩:0

硝酸塩:0

(ここまではホビー試薬)

リン酸塩:0.12

(HANNA)

 

これらのテストで最も緊張感があったのは、アンモニアです。アンモニアは魚にとって猛毒と言われますし、タンパク質を物理的に除去できるプロティンスキマーこそが最強のアンモニア抑止ツールではなかろうか?というところで、実際にスキマーを外してみて、これはかなりリスクの高いチャレンジなのだろうと実感しています。

 

アンモニア亜硝酸塩、硝酸塩がゼロであったことは、正直本当にホッとしました。魚1匹+ヤドカリ複数+貝複数だけというのと、メインタンクの30%オーバーという容量のリフジウムも効いているのだろうと思います。

 

もちろん継続したモニタリングが必要で、今のところは、十分な量の海藻によるエコシステムは可能ではないか?とも思えます。しかし自分でスキマーレスにチャレンジしておきながら、私はまだこのシステムがちゃんと回るかどうか疑問です。アンモニアの発生源となるプロティンを除去する機械を撤去するなんて、本当に間違った方法なのでは?と皆さん思われませんか?スキマーが抜けた穴を何が埋めるのよ、と。や、何を隠そう私もそう思ってるんですよ!ですからこれはあくまで挑戦であって、生体にダメージを与えないよう注意を払って、いつでも戻せるようにしながらモニタリングしているわけですね。

 

リン酸塩は、わが家の水槽でスキマーとバイオペレットリアクターを回していたときの最低値がゼロなので、0.12というのは若干多い方です。これが今後増えて行くのかどうかは見守る必要がありますが、ミドリイシの調子を崩したくないので、大事を取ってローワフォスを5gだけ投入しました。

 

トリトンの添加剤であるベースエレメンツですが、トリトンでは100Lあたりベースエレメンツ各5ml/日から調整してください、とありますが、実際うちの水槽(総水量123L)では、一日各2mlだとKHが若干上がりすぎ、一日各1mlだとやや低めになりそうです。高過ぎるよりかは低い方が良いので、おそらく一日各1mlで固定することになりそうです。トリトンの推奨KHは8ですが、7~9の範囲で安定させることができればオーケーで、どちらかといえば安定していることの方が重要とされています。ですので7を下らない範囲での安定を目指します。

 

手持ちのドーシングポンプでは1mlが最小の調整単位で、1.5mlとかはできないので、添加量の微調整が効くように、もしかしたら添加剤をさらに倍のRO/DI水で希釈しちゃうのも手かも知れません。

 

それと、添加剤による影響ではなく、日本の冬の乾燥度合いが大きいからだと思うのですが、どうしても比重が上がり気味になります。トリトンのウェブサイトにある自動計算で算出される水量よりもだいぶ多めの海水を抜いて、新たなRO/DI水を補充するようにしないと、比重はどんどん上がってしまうようです。なのでわが家では、2台目のドーシングポンプを導入し、毎日定量の海水を抜き取ってオートトップオフで補充するように現在調整中です。

 

ベースエレメンツも含めて全て手動で添加することも、もちろん可能ですが、私の場合は、時期によって水槽に手をつけられないほど多忙になったり、出張で全く水槽の管理ができなくなるので、どうしても自動化しておきたいのです。

 

というわけで、スキマーレス二日目の段階では、まだ持続可能なレベルを維持しています。経過はおってレポートしたいと思います。

チャンピオンズ

勝った。。。勝ちました。。。。

 

飽くなき高KHとの戦いに。。。

 

底砂を5mm厚程度まで減らし、底砂内のPH低下に伴う珊瑚砂の溶解を食い止めて、ついにKHが減少に転じました。

 

さあ皆さん、歌いましょう。Queenで「Champions(邦題:伝説のチャンピオン)」

 

カマンッ!

 

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We~~are the champions my friends♪

ジャ~ン、ジャ~ン

And we~~'ll keep on fighting till the end~~♪

 

一昨日の9.2から昨日は8.4に減少したのを確認し、トリトンのベースエレメントを各1mlずつ添加し、それでも本日は7.8にまで減っています。これを受けて本日からは1日各1mlを2回に分けて添加することにします。

 

しかし。。。ここで立ち止まることはしません。せっかく水質が安定しそうなのにも関わらず、またしてもチャレンジすることに。。。

 

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スキマーを取りました。

 

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スキマーを洗いました。

 

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2室目にも海藻を入れました。

 

というわけで、スキマーレス、海藻+活性炭でどこまで行けるか、やってみようと思います。トータルのリフジウムスペースはメインタンクの35%くらいの容量になっています。

 

海藻バイオフィルターに味をしめた私は、SPSと少量の魚だけなら海藻オンリーで飼育できないだろうか?というテーマが異様に気になり出し、色々調べているうちに海外フォーラムをたどって、Marko's sReefというサイトに出くわしました。ぜんぜんパステルでなく、色がべったり乗ったオールドスクールのSPSタンクですが、この感じこそが私が目指すリーフタンクなので、むしろ好みに合います。私はパステルよりも、くっきりしたカラフルな水槽を目指したいのです。

 

このタンクで使われている浄化機能は以下のみです。

ライブロック

珊瑚砂(ディスプレイタンク3~5cm、リフジウム5cm)

リフジウム

活性炭(リアクタ不使用)

 

微量元素供給は以下です。

ボーリングメソッド

いくつかのトレースエレメント

 

照明は以下です。

ATI Powermodul T5

 

底砂を厚めに敷いて嫌気作用による浄化を利用することを、海外フォーラムなどではよくDSB(ディープ・サンド・ベッド)と言うらしいのですが、この人のメインの浄化システムはDSB、リフジウム、活性炭になります。うちの水槽ではKH溶融を防止する目的でDSBはできないので、そこに大きな違いがあり、どの程度の影響があるかは分かりませんが、リフジウムをメインとしたエコシステムにチャレンジしてみたいと思います。

 

現在うちの水槽の魚はピカソクラウン1匹だけで、他はヤドカリだったり貝だったりです。魚はおそらく追加しても1~2匹です。なので、十分にエコシステムで回せるような気がしています。

 

私、、、ホントのところを言うと、エコシステムとかバイオフィルターとか、全く詳しくありません。ズブの素人です。ですから栄養塩のパラメータには注意を払って、必要とあればすぐにスキマーを戻したいと考えています。

 

スキマーとは、アクアリストにとって神的に凄いアイテムであることに違いありません。私はなにもそれを否定するつもりは全くなく、今回の試みは完全な実験です。栄養塩に注意を払ってさえいれば、比較的安全にできる実験だと思います。

 

スキマーを取ることによって、多数の魚を飼育することは諦めなければならないでしょう。しかしうちの水槽ではそもそも多数の混泳ができる大きさではないので、ここは問題ありません。

 

逆に考えられるメリットですが、電気代が減る、音が減る、クーラーの動作につながる熱源が減ることでクーラーの音と電気代が減る、などなどですが、もう一つ気になっていることがあります。

 

エコシステムで育まれるバクテリアだとか、SPSにとってプラスになり得る栄養をスキマーで吸い上げなくて済む、ということです。もちろん、吸い上げちまった方が良いモノも沢山あるんだろうとは思います。

 

バクテリアにも栄養は必要なので、スキマーを取ってもバクテリアが膨大に増殖することはあり得ず、消費できる栄養が枯渇すればバクテリアも一定レベルに抑えられると思います。そこらへんのコントロールを海藻の浄化力に依存しようとしているわけです。もし海藻の浄化力が十分でなかったり、それを超える生体数であったりすると、このシステムはたちまち崩壊すると思います。しかし今のうちの水槽では、そこまでのバイオロードがありませんから、それほど危険ではないと思います。

 

そうそう、先日面白い写真が撮れました。窓ガラスに反射して水槽が宙に浮いているように見えます。

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こんな位置関係にあるので、午前中は太陽光がたっぷり注ぎます。その意味でも、なんちゃってナチュラルシステムなんですね。

 

狙いは、照明からは得られないスペクトルの補充ですが、これって検証のしようがないので効果が見えない気がします。それと光量が天気に左右されてコントロールできなくなるというデメリットも。。。

 

さて、またしても新たなチャレンジです。どうなることやら。

 

KHにまつわる怪奇現象

このところずっと下がらないKHに頭を悩ませています。KHを消費させるためにミドリイシを5個投入しましたが、それでもKHは思ったように下がってくれませんでした。そればかりか、先日は実に不可解な現象が起きました。

 

比重が高くなったので水槽の海水をRO/DI水で希釈したのですが、1日後にKHを計ってみると、1日前に8.6だったKHが9程度にまで上がっているのです。比重を下げたのに、、、上がるKH、、、ミドリイシを増やしてるのに、、、上がるKH、、、

 

超高KHによって長年飼ってきた主役級の魚を失い、3つのフラグミドリイシを全部ダメにしてしまった苦い記憶が脳裏をよぎります。なぜKHを上げるような器具や添加物が一切ないのにKHが上がるのか、、、どうしたらこの奇妙な現象から逃れられるのか、、、急に怖くなってRO/DIのKHを試薬で計ったりもしてみました。もちろんKHなどありませんでした。その後は夜中までネットで検索をしまくりました。

 

そして海外のフォーラムで一つの記事に出くわしました。底砂を撤去したらKHが低下し始めた、という書き込みです。

 

サンゴ砂はPH7.5以下になると溶融を開始する、この現象を人工的に作り出すことでカルシウムとKHを水槽に供給するのがカルシウムリアクターですが、底砂も一定の厚さ以上になると通水性が著しく下がり、それにともなって酸素が不足することでPHが下がり、サンゴ砂の溶融が起こる、という仕組みのようです。つまり、特殊な器具や添加剤がなくても、サンゴ砂を一定の厚み以上に敷いている水槽では、常に一定のカルシウムとKHが供給されていることになります。

 

わが家の隠れたKH生産施設はここだっ!と見切った私は、深夜にせっせと底砂の除去を開始しました。私は底砂の景観が好きなので、5~7mmくらいの薄さでサンゴ砂を残し、レイアウトを戻してから就寝しました。

 

朝、ちょっとワクワクした気持ちでKHを測定。ま、まだ数時間しか経ってないし、下がってないと思うけど、もし下がっててくれたら嬉しいなぁ~♪なんて思いながら。

 

。。。。。

 

9.2

 

って、あがっとるやないか~っ!!!

( ̄□ ̄;)!!

 

。。。。な、、、なぜに、、、、どげんして、こないなことに、、、、

呪われてる。。。。この水槽は、呪われてる。。。。

KHの祟りじゃ。。。。xksjI"$(%)=)DSRN>>JKD<<`@]@\=~!#

(私の中のスーパー勘ピューターが完全にイカレてしまいました。。。)

 

そして廃人のようにたたずむはなちゃんパパ。。。

 

燃えたよ。。。
まっ白に。。。燃えつきた。。。
まっ白な灰に。。。

 

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ル~ル~ルル~ル~♪(夜明けのスキャット

 

しばらく水槽を前にして動けない私。。。。しかし再び勘ピューターがリブート!

 

いや、昨日底砂が舞った、そのときに擦れ合ったサンゴ砂からカルシウムとKHが溶融したに違いない!それとも底砂内部の汚れが取り除かれたことによって酸の成分が除去され、水槽がアルカリ寄りに傾いたためだ!そうだ!そうに違いない!

 

立て!立つんだジョー!!!

 

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というわけで。あと数日、針のむしろに立たされた気分でKHの推移を見守りたいと思います。

 

私のアクアライフ、軽~く崖っぷち?