海辺の水上運動ES5

Seaside Aquatics ES5、届きました。もう夜になってしまったので、写真はなしで記事のみアップします。

 

コンセントは2本のタイプだったので、変換プラグを使わなくても、あっさり使えてしまいました。ただしピンの片側が大きくなっていて、うちの場合、壁の差し込み口では使えましたが、スイッチ付きのテーブルタップでは左右の差し込み口の大きさが同じであったため、挿入することが出来ませでした。

 

届いてまず気付いたのは、このスキマーはすごく掃除しやすいに違いない、ということでした。全部のパーツを簡単にバラすことができ、ここは掃除しにくそうだなぁ~と思える箇所が一つもありません。

 

まず試運転と洗浄を兼ねて、水道水+クエン酸で動かします。ベランダで外部の音に紛れていたせいか、ええっ?と思うほど静かでした。先日ご紹介したYouTubeにあった音そのものです。

 

その後、RO水で洗い流して早速サンプに投入。気になっていた高さの問題ですが、カップもあっさり抜けるばかりか、かなり余裕がありました。私、カップの高さそのものを抜くときに必要となる高さとして考えてしまって、一人でアタフタしちゃいましたが、実際にはネックの挿入部を引きあげるために必要な2~3cm分の高さがあれば十分にカップが抜けるので、スキマー上部には相当大きなクリアランスがありました。

 

さらに、分かっていたこととは言え、縦横が25 x 25cmのミニサンプに実際に突っ込んでみて、本当にコンパクトなスキマーだと実感できます。

 

で、サンプ内での動作音。外ではビックリするような静かさだったので、正直なところ、ちょっとだけですが、プチがっかりしました。サンプ内では低い動作音があります。ネットで見つけたレビューでは、じっと見なければ動作しているかどうかすら分からない、とのことでしたが、決してそんなことはありません。低い音は明らかに分かるレベルです。

 

しかし前回のリーフオクトパスに比べれば、比べようがないほどの静かさです。思い描いていた夢の無音スキマーではなかったものの、これで不平を言うならニードルホイールスキマーそのものをあきらめるしかないだろうと思える音量では?と個人的には思います。私の飼育キャリアが短く、比較の対象が少なすぎるので、どうもうまくお伝えできません。

 

とりあえず、家族の中で、水槽の音をどうのこうの言う者はいませんでした。何か新しいものが入ったけど、それが騒音をもたらす可能性がある類の機器であるということに気付いてはいないようです。

 

さて、肝心の泡上がりですが、もうそれはそれは素晴らしいとしか言いようがありません。あくまで私程度の経験の範囲での話です。ニードルホイール2台目の私が、何を持って素晴らしいと判断するのかが微妙ではあるものの、設置後たったの数時間で良質のクリーミーな泡が上がってきています。想像ですが、もっとレベルの高いハイエンドスキマーを持っている方なら、驚くようなレベルではないでしょう。

 

現在、サンプの水位は22cm程度に設定しています。試しに揚水ポンプ代わりに使っている外部フィルターを停止してみましたが、高さが30cmしかないわが家のミニサンプから溢れることはなく、この程度の水位なら十分運用可能のようです。もしかしたら、もう2~3cm水位を下げた方が良い感じかも知れません。今後数日間をかけてテストします。

 

メーカー推奨の水位は9~11インチ(約23~28cm)ですが、海外でこのES5のベースとなっているモデルであるバボーメイガスのカーブ5のユーザーによれば、推奨水位よりも低い7 1/2~8インチ(19cm~20.3cm)の方が調子良いとのこと。

 

しかし日本で使う場合は、リーフオクトパスの記事で書いたように、電力規格の違いから、米国で使用する場合よりも出力が下がります。なので、到着前は、水位は上げ気味で調整しないと泡が上がってこないんじゃないかと懸念していました。

 

が、この不安は全く無駄なものでした。スキマー付属の1~3の調整つまみを1に近づけると、水位は低めでも十分過ぎるほど泡は上がります。たったの数時間の動作でそう思うのですから、きちんとブレークインが完了したら、もうバンバンだと思います。

 

このくらい短時間で良好の泡が得られるなら、音のことを別にしても、例えば節電目的で半日くらいの動作でも十分かも知れません。もちろんバイオロードが高ければ別の話ですが。。。

 

これもまた壁掛けリーフオクトパスとの比較しかできないのですが、泡戻り、超少ないです。今、夜間の薄暗くした部屋でこの記事を書いているので、昼間はまたちょっと違って見えるかも知れませんが、壁掛けリーフオクトパスの比ではないほど良好であることは間違いないです。

 

ところでさっきからリーフオクトパスとの比較ばかり書いていますが、リーフオクトパスの名誉のために少し補足を。このリーフオクトパス、フォーラム等をチェックする限りでは海外では絶大な評価を得ているメーカーのように思います。私が使っていた壁掛けモデルは、壁掛けで、しかもモーターが外部でしたので、音的にイマイチだったのは致し方ないと思いますし、インサンプの類似品との比較ではないので、あまりにもアンフェアな比較です。

 

さて話を戻して、、、デザインですが、このデザインなら、扉のないキャビネットに収容する場合でも十分イケる、と個人的には思います。見せる道具ではないですが、見せても恥ずかしくはないデザインではないかと。

 

このスキマーを購入される方は、到着後15日以内に保証登録カードをSeaside Aquaticsに返送しなければならないのでご注意ください。私はスキャンしてメールで送ってしまいましたが、実物じゃないとダメと言われたら実物を返送するつもりです。

 

それと、もし私のレビューで購入に踏み切る方は、自己責任でお願いしますね。現時点で信頼性とかまでは判断できませんし、動作や音の感覚は個人個人でずいぶん違うと思いますので。また、何度か書いていることですが、故障時の対応とかは、海外品は本当にやっかいです。結構おっきいリスクだと思います。

 

でも!このスキマーは自分的には大当たりだと思います。同じ値段でこれ以上のスキマーを見つけるのは相当難しいのでは?と、これまた浅い経験の私が言うことじゃなさそうですが、そう思います。インサンプのスキマーを導入したいがために、がんばってオーバーフローを自作したかいがありました。

 

前回が長方形の外掛けスキマー、その前の2つは円筒のウッドストーンスキマー、なので、今回のように中で泡がグルグル渦を巻くスキマーは初めてです。そして、円錐(コーン)になっているせいで、上部で空間が絞られ、泡の行き場がなくなって濃度が高まる様子がビジュアル的に見て取れます。コーンスキマーというのは、本当に理にかなったデザインなんだと、理屈ではなく、目で見て実感できます。

 

このスキマー、3年くらいはがんばってもらう予定ですが、そのときにやっぱりコレで良かったと思えるのか、ダメダメじゃん!と思えるような事故に見舞われるのか、これからじっくり見ていこうと思います。

 

とりあえずは、海辺の水上運動ES5、現時点での私的フィーリングとしては、とぉ~っても好印象です。

 

追記:いくつか写真をアップします。

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60cm水槽と比較した大きさです。25x25x30cmのサンプに入っています。スキマー上部のタレ壁部分には内部に空間があるので、実際にはキャビネットの天井(内寸61cm)まで15cm程度のゆごりがあります。スキマーの高さは実測で46cm程度でした。カップは2cm程度上に持ち上げれば抜けますから、48cmのクリアランスがあれば、このスキマーは設置できます。サンプの底(うちのガラスサンプでは5mm)を計算に入れるのを忘れずに。

 

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サンプの右側に貼ってあるテープは、水位を確認するためのマスキングテープ。テープのうわばを22cmに合わせましたが、半日で5mmほど減っているようです。

 

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スキマーの底の白いプレートは、四隅の黒いラバーによって底から浮かされています。静音性への配慮のようです。写真からは見えませんが、ポンプの底にも黒いスポンジが敷かれています。赤のようなオレンジのようなパーツは、黒いビスを緩めたうえで反転させると、クリアのアウター自体が白い台座から外れるように作られています。ガバっと外してジャンジャンクリーニングできます。全てのパーツがこんな風にメンテを前提とした設計になっているようで、非常にユーザーフレンドリーなスキマーです。

 

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ポンプの上にある白い円盤状のパーツの上では、気泡が渦を巻くように高速回転しています。その上のは泡だらけ。さらに上に行くと気泡が寄り集まるので泡のつぶが逆に大きくなります。

 

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カップ内部は粘度の高い泡がこびりついています。サイレンサーの奥にあるL字のドレインが見えますでしょうか?今さっきまでこの、カップ下についているドレインがツーツーになっていることに気付かず、カップをいじった際に、せっかく収集した液体がサンプに少し流れてしまいました。幸いにもまだ立ち上げ段階のスキマーですので、カップ内の液体が少なく、漏れた量は少量でした。サランラップと輪ゴムで出口をふさぎました。

 

ちなみに、これをふさぐキャップのようなものは、そもそも付属しません。

 

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調整部分は、3から1にすると泡上がりが強くなります。3がMAX方向、1がMINIMUM方向です。普通マックスにすると泡が上がりそうですが、逆にミニマムで上がります。どうやら、ポンプへの水量の「絞り」がマックス(たっぷり絞る)か、ミニマム(ぜんぜん絞らない)か、という意味なのかも知れません。決して難解な部品ではないので一度分かってしまえばなんてことはないですが、ユーザー視点から見たら、メーカーはこの表示を逆にすべきかと思います。ってか、これ間違えてない?(追記:ぴろっく@さんより、排水の開度では?とのアドバイスをいただきました。なるほどっ!!!)

 

ところで、スキマーを観察していて、典型的なコーンスキマーよりも、円筒状のボディーで上部のネック付近だけが円錐になっているスキマーが多いのは、たぶん、円筒状の部分を大きく取ることにメリットがあるからなのだろう、と思うようになりました。コーンだと、円錐の中腹で細かい気泡がぶつかり合い、割りかし早い段階で大つぶの気泡に変化してしまいます。ボディーの早い段階で空間が狭められるので当然です。

 

これに対して円柱部分の空間が大きなスキマーなら、細かいままの気泡を大量にボディー内で回すことができるので、もしかしたら、こっちの方が汚れを絡め取る能力が高いのでは?なんて想像してみるわけです。

 

これに対して、コーンは先端で径が狭い関係で、泡の押し上げは強くできるのがメリットなのかな?と思うわけです。なので、比較的小型のスキマーに適しているデザインなのでは?と勝手に想像しています。

 

巷のスキマーが全面的にコーンにならない、ってことは、きっとコーンにはコーンのメリット、円筒には円筒のメリットがあるのでしょう。

 

ぜんぜん合ってないかも知れませんが、なんとなく想像力を膨らませるのは楽しいものです。

 

今のところで、ちょっと気になった点といえば、クーラーの稼働回数が増えたことです。前回のリーフオクトパスは外掛けで、しかもポンプも外であったために、クーラーの稼働回数が増えるようなことはありませんでした。今回は、はっきりと分かる程度にクーラーの稼働回数が増えています。公称500Lのスキマーを総水量80L程度のシステムで回しているのですから、当然と言えば当然です。ですので、この点には一切文句はありません。以前リーフオクトパスのときにやっていたような半日稼働でも十分かな?なんて思うくらいですから。

 

でも、個人的には、もし今度買い換えるとしても、やはりインサンプのモデルを選びたいです。やはり水中の方が音が静かなのでは?と思うのです。

 

ところで、コレクションカップを外して、ドレインをラップでふさぐときに、臭いをかいでみました。きちんと、お仕置きだべぇ~、の臭いがします。グッジョブですね。

 

コーンがどうたらこうたら書きましたが、このスキマーの能力には大満足です。コスパ、ハンパないです。故障時のメーカー対応だのディーラー対応だのっていうところまで分からないので、本当の意味で安心できるスキマーかどうかまだ分かりませんけど、楽観的に見れば、今のところはすこぶる快調です。

 

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