男の生きざま
ペットボトルを使ってフィーディングステーションを作ってみたのですが、かなり不人気でした。
切り口が鋭角だからでしょうか。マメフロートに慣れているピカソ達すら、全く寄りつこうとしません。餌場を増やして、ヤエギンにも餌を行き渡らせる計画だったのですが。。。
しかし、この自作フィーディングステーションが不人気であるため、かえって、ここに入れた餌は誰も手をつけることなく底砂に落ちます。なので、結果的には、ヤエギンのお腹がポコっとなるくらい食べさせることができるようになりました。
ところで、私には、最近マヂで惚れた子ができまして。どうにもこうにも我慢できなくなっていました。
事の発端は、先日のショップ巡りでした。ウチの近所のショップと違い、都内のショップには、本格派好みのヤッコやチョウチョウがわんさかいること。。。
バイオペレットリアクターが想像以上に栄養塩を処理してくれていることもあって、少数精鋭主義を貫くわが家の水槽に、もしかして、もう一匹くらいイケるんじゃないだろうか?という甘い考えが。。。
あのポッキーのようなちびっ子ミドリイシが、順調に育ったとして。。。ショップで見たようなゴージャスなお魚が泳いだら、なんてステキなんでしょう♪妄想はパンパンに膨らみます。
調べると。個体差はあるものの、SPS水槽でも飼育可能なヤッコやチョウチョウは案外いることが分かりました。上級者の方からも沢山情報をいただきました。
そしてある日、ウチからそう遠くない総合ペットショップ「かねだい東戸塚」にフラっと立ち寄ると。なんと!いるではないか!気になっていたシマヤッコ。しかも実物は映像で見るより、かなりゴージャス!!!形状やカラーもさることながら、しぐさというか、優雅でユニークな泳ぎ方が素晴らしい。。。ひさびさに電撃が走りました。
値段を聞くと、19,800円。産地はマニラ。。。しかも結構大人になっちゃってる大きさみたいだし。。。マニラでこの値段はちょっとあり得ない、ということで、さっさと帰宅。
しかし。あきらめるどころか、むしろハートに火がついてしまいました。
狙ったターゲットは絶対に外さない。
こうして非情なる怒濤のネット検索が開始されたのであった。
生体を見て買うべき、というありがたいアドバイスもいただき、足を運べるエリアのショップをしらみつぶしに検索します。
数日後。見つけました。巷ではネット画像と実物が違いすぎるとも囁かれるボラボラ。前もってメールし、開店時間に電話を入れ、取り置きをお願いしました。夜、一人、電車でショップに向かいます。
いました。ネットでの記載どおりの5cm前後の個体。HPでは5.2cmと書かれていましたが、「点2センチ」はどっから来るんだろう?ミリ単位の説明とか、意味わかんねーし。
あ。いやいや。親切でやってくださってることでしょうから。グズグズ言っちゃいけません。しばし観察タイム。
とりあえず、めっちゃワサワサ動いてます。それと隔離ボックスの底をめっちゃ突いてます。私的には、極めて元気で体力のある個体、という判断だったのですが、実際には、何かとアドバイスくださるケントロさんから教わったとおり、パニックで半狂乱になっていただけ、というのが事実のようでした。
産地はバリ、とのことでした。バヌアツやマーシャルの方がキレイと言われますが、ビギナーの私にはバリが身の丈に合っているでしょう。私には十分キレイに見えますし。持参した保温バッグに入れてお持ち帰り決定!税込み7千円ちょいでした。
連れて帰って隔離カゴに放つと、それはそれは悠々と泳ぎます。ワサワサ動いていたのも、底を突きまくっていたのも、どうにかしてここから出してくれという恐怖の雄叫びだった、というのが本当のところだったのだろう、と私は思います。
ケントロさんのアドバイスにより、しばらくは水槽内の隔離用カゴで飼育することにしました。このカゴは百均のもので、色がついているので底から水槽内を見通すことができません。通常の透明隔離ケースと違い、下が見えないことが、魚に落ち着きをもたらす、というのは本当でした。それに広さも市販の隔離ケースよりうんと広いです。ケントロさんのおっしゃっていた通り、四方から通水できるので健康状態も維持しやすそうです。
調べてみると、餌付け方法には2通りあるようです。隔離して餌付けするタイプ、と、放流してストレスのない環境で餌付けするタイプ、です。自分的には相当悩んだのですが、今回は隔離で行くことに。放流は後からでもできますが、捕獲はそう簡単ではないでしょうし。広めのカゴで落ち着いているのが幸いです。
水合わせ。それほど慎重にはやっていません。いつも通りの感じです。
百均のカゴです。5cmのシマヤッコが悠々と回遊できるだけの広さがあります。
翌日のシマヤッコ。
ここで人口餌の味を覚えてもらいます。
驚いたのは、わざわざ好んで狭いところをすり抜けようとするところ。上にもっと広いクリアランスがあるのに、水平になって底面と岩の隙間を抜けて行きます。身を隠しながら泳ぐ防衛本能のようなものなのでしょうか。。。
こんなとこ抜けるの無理じゃない?ってところも楽勝で抜けて行きます。すごい車幅感覚です。
実は、個人的に、この魚の一番好きなところは、真横のデザインなのですが、残念ながらうまく写真が撮れません。しかし決して素早く泳ぐタイプではないので、そのうち良い写真が撮れるでしょう。
さて。今日一日餌付けにトライしてみましたが、巷で言われるように、やはり餌付け難易度特A級なのかも知れません。これまで簡単な魚しか飼ってこなかった私が、なぜ今シマヤッコなのか。。。それは聞かないでください。
粒餌数種類、冷凍コペ、クリル、乾燥ブライン、ラクトフェリン+冷凍ブラインミックス、すべて全滅です。餌、という認識がないようです。しかしカクレのようなイージーなタイプでも翌日食べないのは別に珍しいことではないので、今のところ大きな問題ではないでしょう。単に、私が落ち着かないだけです。
スーパーに用事ができたので、ついでにアサリを買ってきて投入しました。ツン、とやるものの、食べる感じではありません。しかし今までの中では最も近づいた感じです。
夕方、この日最後に試したのは、アサリミンチ+人口餌すり潰し+海苔、の混ぜ物でした。コイツは、今日の中では最も突っつき回数が多く、期待が持てます。明日は引き続きこいつで行ってみたいと思います。
それにしても、こんなペースで餌付けにトライしていたら、確実に水質は悪化します。明日から相当なペースで水換え魔人にならなければならないでしょう。好きでやってるんだから、仕方ないですね。。。
カゴをすり抜けた餌を食べる水槽の子達のお腹もポンポコリン。肥満になりそうな予感。。。
しかし希望が持てるのは、本来、この子はショップで見たような落ち着きのない子ではなく、実はあまり神経質でない、というところでしょうか。シマヤッコ全般がこういう子ではないようですが、この子に限っては割りかしノンビリで、少なくとも、ショップよりかはうちの水槽を気に入っているかに見えます。
ライブロックに練り餌を塗るべく手をつっこんでも、恐れおののく様子もなく、の~んびり手の近くにいたりします。案外順応してくれるかも知れません。
とは言うものの。ここしばらくは、気の抜けない日々が続くでしょう。
というわけで、若干緊張気味の私。
オレの背後に立つな
とだけ言っておきましょう。(でないと、愛した女ですら、殴り倒すらしいです。ワルいやつですね。。。)