岩組みしてみました。

仕入れておいた岩をレイアウトしてみました。なぜライブロックと呼ばずに岩と呼ぶかというと、生きていないからです。これらの岩はショップの時点で既に死んでました。

大きさは長手方向で30~40cm、枝ぶりも最高なのが3個、どれも迫力の岩でしたが、よどんだ水の中で死んでいました。この岩死んでるので安く譲っていただけませんか?と交渉し、購入決定。

それをクエン酸漬けにして洗浄し、持ち帰った後に折れてしまった部分をセメダインの水中エポキシで接着し、ハイポを入れた水道水でさらにあく抜きして乾燥させました。

こちらがレイアウト後です。

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実は一発目のレイアウトで大失敗し、これは二回目のレイアウトになります。ミドリイシの置き場をたくさん作りたかったのと、高さに変化を持たせるために、長手方向を水平にして、3段くらい作ったのですが、四角い水槽の中に水平に岩が収まっている様子は、いかにも人工的で面白みに欠けました。

そこで二度目は下のようにしてみたわけです(上の写真と同じレイアウトで違う角度の写真)。

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大きな岩は、極力、前後(上下)、左右、ともに斜めに傾けています。岩自体がデコボコしているので、結構な傾斜をつけてもミドリイシが落ちないことも分かりました。しかも上段、中断、下段のように、階段状のいかにも人工的な段差をつけることなく、自然な感じでありながら、ミドリイシの高さを調整できます。

1番上の正面からの写真だと全部つながって見えますが、実はところどころ大きめの隙間を空けています。隙間を大きめに取った方が、立体感や奥行き感が出る気がしました。

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またこの写真のように、ところどころに、建築で言うところのキャンティレバー(片持ち梁)のような張り出しを設けてあります。張り出しの良さは、独特の浮揚感を出せるところです。両端をがっちりと土台で支持してしまうと、いかにも人工的な感じが出てしまうので、傾斜や張り出しを作ることで、立体感や躍動感を出すことができるように思います。

このようなキャンティレバーや擬岩でよく見られますが、岩でこれを作ろうとすると、ある程度の大きさ(長さ)の岩が必要になります。片側を浮かせても大丈夫なくらい反対側に重さがないと、バランスが取れずに崩れてしまいます。なので、片持ちレイアウトをやりたい人は、長さのある岩を買いましょう。

もちろん、どんなに傾斜や片持ちを駆使しても、自然の海中の造形に比べたら、作った感満載になってしまうわけですが、特にうちのように、土台のライブロックが見えなくなるほど、ギチギチに詰め込めるほどのミドリイシがない、スカスカ水槽では、レイアウトが如実に出てしまうので、なんとかうまく作りこまなければなりません。

うれしい副産物としては、今回のレイアウトではトンネル状の空間が複数できたのですが、その隙間を泳ぐ魚が、とても美しく見えるのです。ただ何もないところを泳ぐ魚よりも、隙間を縫うように、出たり隠れたりしながら泳ぐ魚の方が、優雅で美しく見えます。

あと、ライブでなくて良いのか?という問題ですが、絶対にライブの方が良いと思います。うちの場合は、たまに海に行ってプランクトン、コペポーダ、ワラワラ系を採取したりして閉ざされた生態系の充実をはかっていて、マンダリンを放置しても死なない程度の微生物が水槽内に沸く環境になっていますが、もしそのような環境がない水槽でしたら、できるだけデスロックは避け、大小様々な生物分解のプロセスが維持できるような水槽にしてあげた方が良いのかな?と思います。

ちなみに、あちこちにちりばめられた小さなミドリイシですが、フラグではなく、大きな個体を割ったものです。いかにヘボキーパーかがばれてしまいますね。小さなミドリイシは岩に接着せず、不要になった岩を割った小さな岩に接着し、それをレイアウトすることにしています。これによっていつでも置き場所を変更したり、タンクのレイアウトを自由に変更できるようになっています。デメリットとしては、ウニやサザエに動かされたり、落とされたりしてしまうことですが、載せるだけか固定するかの二択なので、いたしかたありません。もう少し大きく成長してくれれば、落とされることもなくなるかもしれません。

さて、今はとあるショップさんにお願いして、以前からずっと欲しかった色のミドリイシを1個探してもらっています。良い子が見つかると良いのですが。。。