全米が泣いた。。。

ついにうちのシマがフレークに餌付きました。長かった。。。入海が10月27日ですので18日間かかりましたね。3日ほど前からフレークを口にしてはペッとしていたので、経験上、あと3日と踏んでいましたが、ビンゴの3日後についに来ました。

 

まさに「全米が泣いた」の瞬間です。この餌付けの感動は、シマ(またはその他の餌付け難易度特級クラス)の経験者にしか味わえない感動です。たぶんシマの上に、さらに超特級クラスがあるんでしょうけど、私にはここが限界です。

 

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餌付くまでに、いくつかの兆候がありました。この子は入海直後は生気を失い、ボーっとしていたので、最初は本当にダメかと思いましたが、水槽でリラックスし始め、食欲が増してくると、まず泳ぎに変化が現れました。時折見せる、岩間を縫う優美な姿は、本当に見る者を癒やします。何かを見つけたときの追いかける速度、あるいは、隠れるときの速度が俊敏になり、餌を探すときも、体を大きくクネらせて、岩陰を覗き込むようにトリッキーな動きを見せるようになります。岩を突くのも野性味溢れるハンターのようになります。こうした動きを最初から見せる子を選んだ方が、餌付けもしやすいと思います。できれば気が強く、好奇心がある方が良いと思います。

 

うちでは餌付けよりも生存を優先しているので、ヨコエビを豊富に与えていたのですが、これが餌付けを長引かせたとは思っていません。いや、たぶん、うまい人は私よりもはるかに早く餌付けさせるのでしょうけど、私には今のところ、このやり方しかできない、というのが正直なところなのです。

 

ヨコエビをを食べたときのシマは体表の艶が綺麗になり、体つきもふくよやかになるので、飼育者の不安が一掃されます。それだけでなく、食欲も増すように思います。人間だって、あまり食わないと胃が小さくなっちゃいますよね。ある程度食べていた方が、食べられる状態を維持できると思います。シマもヨコエビを食べ始めてからの方が断然コンディションが良く、餌を追う状態もアグレッシブになるように見えました。拡張した胃を満たすために、食べ物を求めるからでは?と勝手に思っています。

 

うちではリフジウムは24時間点灯です。こうすると、ヨコエビの繁殖速度が倍くらいになります。そのヨコエビを10匹くらいメインタンクの上から放つのですが、これによってシマが、「餌は岩間にあるもの」という概念ではなく、「この環境では、生きた甲殻類が上から降ってくるもの」という学習をします。

 

その後、フレークを降らせると、ヨコエビと勘違いしたのか、突いてはペッをやるようになりました。後は口に入ったフレークの味を覚えるまでに3日、という感じです。

 

確証はないですが、シマは、ある限られた餌にしか出会わない環境にいるんじゃないかと思います。そこでは、おそらく岩間に隠れた無脊椎みたいなのを一撃必殺で突いて食べる環境なんじゃないかと思うんですね。だから浮遊しているものを餌と認識できない。その意味で、ヨコエビを降らせる、というのは、我ながらなかなか良い手だったかなと思います。

 

あと思ったのは、シマが餌を判別するとき、かな~り「視覚」と、もう一つ挙げるとすれば「過去の経験値」に頼っているんじゃないかな~?というのを思うんです。もちろん、嗅覚もあるので、餌を豊富にばらまくと岩間にいながらも、ナニナニ?と反応します。でも突くのはやっぱり岩なんです。そこら中に漂っているものを餌と認識できない。臭いはあっても、視覚的に餌の形をしていないから、餌だと思っていないようなのです。

 

シマにとっては、良い臭いをしていれば何でも餌、なのではなく、うまそうな形をしていて、はじめて餌、なのではないでしょうか。

 

その考えからすると、ブラインの冷凍ピロピロタイプ(成虫?)、ヨコエビ、フレーク、これらをうまく駆使することによって餌付かせられる確率は高まるのでは?と、あくまで推測ですが、思います。

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状態が良いか悪いか分かりませんが、なんとな~くミドリイシも生きていてくれています。

 

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じーっと何かを見つめるシマ。この、何かを欲しがる目つきはとても大切かなと。。。

 

私は、シマは非常に頭の良い魚なんじゃなかろうかと思うんですね。いや、頑固なだけなのだろうか。とにかくこの魚を釣ろうとするのはすごく難しいと思います。何かの気配ですぐ隠れるし、ちょっとやそっとの餌じゃ食らいつくことはなさそうです。そんな難しい魚との格闘を釣り師が楽しむように、私もシマとの楽しい格闘を味わいました。それもようやく落ち着きそうです。シマラーの私は、どんなにこの日を待ちわびたことか。

 

ありがとう!シマヤッコ!私の永遠のアイドル!