ハゲしい流れに。。。
水流の強化がちょっとしたマイブームだった最近の私。。。最近、調子に乗り過ぎて怒涛の流れを水槽に巻き起こした結果、あまりにハゲし過ぎる水流に、ミドリイシがちょっぴりハゲてしまいました。
こんなクローズされた世界に、水流が強すぎるなんてことはないと思い込んでいた私。間違いでした。最も水流の当たる場所にあった子の共肉が一部ハゲ、若干の色褪せも見られました。また絶好調のブルーイシ(ウスエダ)も、一部共肉が白くなりました。しかしウスエダは1cmくらいの大きさで共肉が白くなったものの、共肉がハゲてはいないので不思議に思いました。
最近加えた最も大きな変化は水流強化だったので、コレだ!と思い、現在は水流を弱めています。幸いにして今のところはハゲも大きくなることはなく、白い部分が白化する様子もありません。
1秒間に10cm動く流速を達成したつもりだったのですが、浮遊する塵の動きで流れを見ていました。ところが夜、黒い背景で浮き立つ微細な塵を見てみると、昼間に確認できる大きな塵よりも、うんと速く移動しているではありませんか!こりゃ10cmどころじゃないわっ!とその時になって気づきました。どうりで底砂も一部ハゲてしまっているわけです。
流速を弱めてから2日、ハゲが広がったりはしていないので、細菌による共肉の壊死(STN、RTNの類)ではなさそうです。
さて、下の写真は最近のパイロットミドリイシの様子です。どんな状態をもって調子が良いとするかは、キーパーごとに判断が異なるかと思いますが、最近の自分の中では、下の写真のような状態が、自分のタンクの中では良い状態なのかな?と感じています。ちなみにシマヤッコがミドリイシを突くうちのタンクでは、残念ながら昼間にポリプを出す子はいません。
言葉で説明するのは難しいのですが、敢えて一言でいうならば、「トゥルン」とした感じ、といえば何となく伝わるでしょうか?各ポリプ部分が痩せすぎてなく、プルンとしていて、ポリプ部分と幹の部分が、なめらかなカーブでつながると、全体がトゥルンとした感じになります。
たとえば、上の写真の左下のサークル部分が、自分的に思う「プルン」あるいは「プリプリ」な感じです。で、左上とか右下のサークルの様子が自分的には「トゥルン」な感じです。ポリプと幹がなんとな~く一体なフォルムになっている感じです。
これ、根拠は全然ないんです。正しいとか間違ってるとかではなく、自分が好きな、自分的には健康的に見える状態なだけです。
ポリプというのは、それぞれに胃袋があるらしく、サンゴは独立したポリプの群体なんだとか。。。そのポリプと、付け根の幹がなめらかな曲線でつながって見える状態というのは、個々のポリプから吸収された栄養が代謝良くミドリイシ全体に行き渡っている状態なのではないだろうか?と勝手に想像したりしています(思い込みの域を出ないです)。
いずれにしても、ミドリイシは内部は骨なので、普通の動物のように中の筋肉をムキムキにすることはできません。極薄の共肉をどうやったらプリプリにできるのだろうか?というのが問題なんですね。。。
。。。。で、、、答えは?とか聞かないで。そこが分かってれば苦労しないんだから。。。
しかしいずれにしても栄養塩が完全に枯渇してしまっている状況とか、とてつもない強光がギンギンに当たり続けている状況というのが、ミドリイシにとっていかに過酷な状況になり得るかは想像いただけるかと思います。
海外フォーラムで有名なRandy Holmes Farley氏(私はこの人の考案したCa、Mg、AlkのDIYドーシング剤を愛用しています)いわく、「栄養塩が枯渇した状態は、栄養塩過多の状態よりもはるかに深刻だ」というように、いわゆる巷で良いといわれていること、たとえば栄養塩が少ない方が良いよとか、光量が強い方が良いよとかも、確かにその通りなんですが、程度の問題というのがあって、度を過ぎちゃうと、足りないよりもはるかに危険になっちゃうわけですよね。先ほどのハゲしい流れによってミドリイシがハゲちゃった話もそうですよね。
結局、ミドリイシ飼育における「基準」っていうのがすごく難しくて、言葉を話さないミドリイシとキーパーのギャップをいかにして埋めるかといのが、ほとんど手探りの作業になるんですよね。
さて、今回は水流でやらかしました。この程度のやらかしで良かったです。もうほんっとに立ち上がれなくなりそうなやらかしにならなかっただけでも幸いです。