アンモニア焼け?

現在の水槽の様子です。

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この写真はせっせとお掃除をした後のもので、普段はもっと汚いです。

 

新入りのチェルモンを餌付かせるために大量給餌をした結果、ライブロックと底砂は茶ゴケで覆われるようになりました。もっともリセット直後ということもあり、無理やりウォッカ添加で栄養塩を抑えていますが、この水槽はまだまだ完全に立ち上がっていないのです。

で、砂をサイフォンしたり、ライブロックをシュポシュポして茶ゴケを飛ばし、その作業の間だけサンプの落水管にソックスを履かせて茶ゴケを回収しています。うちのライブロックは大半が天日干ししたドライロックなので、あまり水槽の立ち上げを助けていないんですね。。。ライブじゃないロックですね。。。

 

底砂は、病原菌を浮遊させないように、いじらない説が定説となっていると思いますが、うちはやむなくいじってます。というのは、餌付けのための大量給餌によって、食べかすが大量に蓄積されるようになってきたからです。そして魚への弊害も出ました。

 

既存の魚たちは元気いっぱいなのですが、新入りのチェルモンのヒレ(両側)に黒い点のようなものが出始めました。食べるようになって抵抗力がつけばそのうち消えるでしょう、と安易に考えていたのですが、日々、微妙に大きくなっています。

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この症状を必死に調べたのですが、困ったことに全然情報が出て来ません!そしてようやくたどり着いたのが、海外の記事にあった「アンモニア・バーン(Anmonia Burns:アンモニア焼け?)」というものです。

 

https://animals.mom.me/treat-ammonia-burns-saltwater-fish-11608.html#targetText=How%20to%20Treat%20Ammonia%20Burns%20in%20Saltwater%20Fish&targetText=Ammonia%20burn%20is%20one%20of,the%20spots%20start%20to%20heal.

 

https://www.thesprucepets.com/treat-fish-for-ammonia-burns-2925396

 

このアンモニア焼けについて、いくつかの記事に書かれていることを要約すると、次のような状況のようです。

 

アンモニアのレベルが高いと皮膚に炎症を起こし、その治癒の過程で黒い点として残るが、アンモニアのレベルが高いまま持続すると症状が悪化する。典型的には、濾過サイクルができていない水槽の立ち上げ時、新魚導入時のストレス、大量給餌、大量飼育などによって引き起こされる。換水等によってアンモニアを下げることが必要」

 

立ち上げ(リセット)、新魚導入、大量給餌、、、、ことごとく当てはまってます。。。

 

アンモニアを測定すると、試薬上はゼロですが、1日5~6回、しかも大量に生き餌、生エサ、冷凍餌、人工餌などなどをこれでもかと投下してきたのですから、試薬上はゼロでも自然界の海に比べると高いレベルのまま推移したことが疑われます。試薬ではゼロの次が0.25ですが、たとえば、0.05とか、0.15とか、そんなレベルであったのでしょう。

 

ということで、大量給餌は即刻停止します。幸いにして新入りのチェルモンちゃんは現段階で次の餌に餌付きました。

 

イトメ(活き、冷凍)

アサリ(活き、冷凍、ミンチ)

冷凍ブライン

冷凍ホワイトシュリンプ

冷凍餌と乾燥餌のミックスハンバーグをアサリの殻に塗りつけて冷凍したもの(乾燥餌の比率がかなり高いものも食べるようになりました)

 

もう餓死の心配はないので、このあたりで通常給餌モードに戻します。立ち上げ直後、新入りストレス、大量給餌、、、、今思えばかなりリスキーなことをしていたように思います。。。。ウォッカ・ドーシングで無理やり硝酸塩とリン酸塩を抑え込んでいましたが、うっかりアンモニアを見落としていました。硝酸塩とリン酸塩は確かに低かったですが、毒性から言ったらアンモニアは比べ物にならないくらい危険性が高いので、餌の食べかすが底砂の上にドカドカ残っているというのは、かな~りよろしくない状況であったのは間違いないです。

 

そんな中でも、ミドリイシは未だかつてなく好調です(あくまで自分レベルの中でなので、上級者の方から見たら笑っちゃうレベルの話です)。

 

今のミドリイシのコンディションで一番気に入っているのが、共肉の肌質です。夕方の弱めの照明で撮影した写真なので、ちょっと分かりにくいですが、コンディションが悪い時に比べて、共肉が厚く、質感が滑らかで、凸凹が鋭角ではなくスムーズな連続的な曲線になっています。しかも、茶色じゃないのに色が濃い。

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こちらのミドリイシは、かつてSTNに見舞われたのをヨウ素ディップで復活させているので、底の方は肉がありませんが、今は健康です。もうちょっとポリプとか出てくれたら嬉しいですが、ぜいたくは言いません。

 

かつて、こんな風な状況(プリプリの健康体)を作りたくてアミノ酸だのうんちゃらバイタライザーだのを添加していましが、添加物がなくても環境が整えば、こんな風になるっぽいです。ポイントはいくつかあると思うのですが、たぶん、以下の要素が整えば良いのかな?というのが今の感触です。

 

- 不純物がない(かつては錫に悩まされました)

- 三大要素(Alk=dKH, Ca, Mg)がバランスよく、しかも必要量に達している

- ほどよく栄養塩がある(多過ぎず、少なすぎず)

 

現在は、おおよそ以下のパラメータで安定しています。

 

Ca: 450 - 490

Mg: 1260 - 1280

Alk: 8 - 8.3

 

NO3: 3 - 6

PO4: 0 - 0.03

 

不純物については、最近さらに手を施しました。これまで我が家のRO/DI浄水器は、DI(イオン交換樹脂)のカートリッジが2段でしたが、1個増やして3段にしました。目的は2つで、1つは段階を増やすことで不純物の取りこぼしがないようにすること、もう1つはカートリッジを定期的に1個ずつ交換することで、ある程度劣化したカートリッジにも粗い仕事をさせて、より樹脂を使い切るようにすることです。

 

前々から気になっていたのですが、TDSが0.01になってから交換しても、うちのミドリイシはコンディションを落とすんです。なのでTDSメーターが0から0.01になったら交換するのではなく、0のままで交換したいと思っていました。そのために、樹脂カートリッジを3段階備えて、古い方を入り口側に、中間を真ん中、新しいのを出口側にして、一定の日数(まずは2か月でトライ)でローテーションさせることにしました。これで、古いものはより使い切り、新しいもので完全に除去させる、かつ、TDSがゼロのまま(劣化サインが出ていない)なのに、交換ロスが低減する、というメリットがあるのでは?と考えたわけです。

 

くれぐれもお伝えしますが、TDSはゼロでないといけないということではありません!知人の熟練リーファーさんはTDSが0.03くらいでもぜんぜんミドリイシを維持できています。しかしこのTDSというのは不純物の度合いを示すのであって、その不純物がいったいどんな不純物で、どれくらいの悪性があるかを一切示さないのです。なので、混入物は錫であったり、アルミであったり、銅であったり、各地域、各家庭の配管などで大きく異なると考えられます。うちの場合は、その不純物がおそらくは錫で、それがミドリイシにとって非常に良くないのだと思います。なので熟練キーパーさんが0.03で問題なくても、うちは0.00でないといけないのだと考えるようになりました。

 

水道管の不純物については、ネットで情報を探すと、ドカドカ出て来ます。

https://water-research.net/index.php/drinking-water-issues-corrosive-water-lead-copper-aluminum-zinc-and-more

鉛、銅、アルミ、亜鉛、錫、などなど、配管部品の劣化から水中に溶出する物質は枚挙にいとまがありません。ほとんどの場合、人体には影響ないレベルですが、長期間、錫問題に悩まされた自分としては、その種類と量によっては、確実にミドリイシには悪影響を及ぼし、徐々に徐々に弱らせる原因になっていると思っています。なので、TDSが0のまま樹脂を交換したいのです。かつ、多少の劣化ならまだまだ使える樹脂を捨てたくないので、3段階という手をとったわけです。まだ導入したばかりなので、これがうまく行くかは分かりませんが、とりあえず悪くなる理由はみつからないので、良しとしましょう。

 

ところで、ショッキングな事実を見つけました。別にそんなにショッキングでもないかな???

 

カーボンだけ、メンブレンだけ、イオン交換樹脂だけで濾過し、果たしてどれがアンモニアを除去できるか?を試した動画です。なんと、カーボンもメンブレンアンモニアを完全には除去できないんですね!完全に除去できるのはイオン交換樹脂だけなんです。この樹脂がいかにパワフルかってことですよね。

youtu.be

 

ちょっとアンモニアの話題がかぶってますが、根本的にはぜんぜんかぶってなくて、うちのタンクのアンモニアはあくまで大量給餌によるもので、水道からではないんですね。ただ、RO/DIにおける樹脂の重要性っていうのが上の動画から分かりました!っていう話です。

 

かつてうちのROシステムには樹脂カートリッジをつけていなくて、それでも0.03~0.05くらいは維持できていたので、まあ大丈夫でしょう、くらいに考えていたのですが、SPSにとっては、あんまり大丈夫じゃなかったみたいです。

 

というわけで、ちょっと無理をしちゃったけど、色んなことが分かりましたってお話しでした♪