スキミング効率が改善!

ちっさなフラグの変化を、冷や汗かきながら見守っている、はなパパです。予想通り、先日、入会させたフラグのポリプがかなり短くなっちゃいました。

 

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新しいタンクの水質に馴染むまでの、ごく自然な変化かも知れないし、うちの水質が良くないのかも知れないです。夜中に、イソクズガニが枝につかまっているのを見ましたが、それくらいでは、こうはならないと思います。現在、世界中のコーラルリーフの平均水温であるとされる27度にまで、実験的に水温を上げていますが、あまり高い水温が好きでないのか。。。

 

下のフラグは、色が薄くなりました。うちのタンクでは、ミドリイシは濃くなる傾向なのが普通ですが、逆の現象が起こっています。最近、リン酸塩に石灰化を阻害させないために、栄養塩を下げました。硝酸塩が10ppmから5ppm程度まで、リン酸塩が、0.05ppmから0.03ppm程度にまで下がっています。それが原因なのかは分かりません。やはり、あまり高い水温が好きでないのか。。。。

 

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色が薄くなった原因が、高水温で褐虫藻が抜けたのだとしたら、相当ヤバいです。これが栄養塩によるものなのか、高水温によるものなのか、分かりません。その両方かも知れませんし。悩ましいです。

 

もう一つ気になったのは、水流です。この色が薄くなった子は、水槽の中で最も水流が速いエリアにいました。水流が速いと色が薄くなるという情報はゼロ!ですので、誤解のないようお願いします。

 

以下の動画の研究では、水流が強い方が、サンゴの体の周辺にある薄膜のようなものが、さらに薄くなり、サンゴの成長速度が上がることが分かっています。

 

www.youtube.com

この動画の24:50付近で説明されていますが、水流が弱いと、サンゴ周辺のバウンダリーレイヤ(境界層)が厚く、サンゴへの栄養の供給と排出が制限される。水流が速いと、バウンダリーレイヤが薄くなり、サンゴの栄養サイクル促進されて、成長は上がる、とされています(この動画は以前の記事でも取り上げているので、内容は重複します)。

 

ここでいう、バウンダリーレイヤーとは、いったいなんなんでしょう?boundaryは境界、layerは層です。ミドリイシの粘膜層のようなもののことを言っているのでしょうか?いわゆるミューカスと呼ばれる粘液のことなのでしょうか。。。。

 

ミューカスは、サンゴがバクテリアプランクトンを捕えるのに必要、と、どこかで読んだことがある気がします。しかし上記動画では、境界層は薄い方が栄養のサイクルはうまく行くとされています。いったいどういうことなのでしょう。。。全然分からない。。。

 

この水流の速度が、境界層を薄くして、色が薄く見えたのだろうか?とも思ったのですが、境界層がミューカスのことだったとしたら、ミドリイシの色とは全然関係がないですよね。粘液程度で色が濃くなったり薄くなったりはしないと思うので。

 

ミドリイシ水槽で硝酸塩が5ppm、リン酸塩が0.03ppmとかって、ぜんぜんキワドイ数値ではないので、やはり水温が高いのかも知れないですね。悩ましいのは、他のフラグがどちらかと言えば、濃くなっていることです。全般的に薄くなっているわけではないので、どうも見極めがしにくいです。ただ、この数日という短い期間で、この色の変化は、ちょっとミドリイシにとって早すぎます。もしかしたら緊急な対策が必要かもですね。。。

 

さて、話題は変わりますが、今日は、オーバーフロー管の上に取りつけているアクリルのフタを改良しました。

 

2mmのビットで下穴をあけます。

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さらに5mmで穴を広げます。

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こんな感じになりました。

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装着後

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このフタは後付けで自作したものですが、オーバーフロー管の静音性に絶大な効果があり、かつ、貝類がフロー管に侵入するのを防いでくれています。ですが!スキミング効果に大きな欠陥がありました。写真では見づらいかと思いますが、水中に5~7mmほど入っちゃっていて、オーバーフロー管の本来の役割である、水面の油膜などのスキミング効果が減じられていたのです。サンプに水を落とすのに、一番おいしい油膜面でない、ちょい下の海水を下に落としていたのです!あちゃ~っ!!!!ってやつですよね。

 

こちらの記事によれば、海水と空気の間には、laminar layerという、0.002~0.02cmほどの薄膜があり、これがガス交換を妨げている、と言います。ガス交換とは、水中の二酸化炭素と酸素を交換する作用です。空気中に生きる動物と違って、海中の酸素は少ないため、魚は、陸上の動物の10~30倍ほどの水を飲んで、酸素を補っている、と書かれています。ガス交換による酸素供給がいかに大切か、ということですよね。

 

laminarは層、layerも層、ということで、解釈が分からないのですが、調べてみると、laminar layerは、turbulent layerと対を成す言葉で、言ってみれば、流れの乱れた層ではなく、流れが整った層、のようなものらしいです。流れが整っている、イコール、攪拌されていない膜、という解釈でも良いかも知れませんね。

 

いずれにしても、大気圧と水圧によって生じるこの層を、どうやって打ち破り、ガス交換を効率化するかが、酸素供給の鍵なわけです。記事によれば、エアストーンやスキマーでも、いくぶんガス交換は行われるが、最大のガス交換が行われるのは、水面だそうです。

 

しかし、この表層には、有機体窒素(アミノ酸やタンパク質)やデトリタスが溜まるので、さらに状況を悪くすると言います。

 

水面を波立たせることも有効ではあるが、最も有効なのは、オーバーフローによる水面のスキミングである、と書かれています。

 

よく、オーバーフロー水槽の循環量は多い方が良いと言われますよね?私が一時トライしたトリトンメソッドでは、1時間に10回という、鬼のような循環量が推奨されていました。これは、並の太さのフロー管と、並の力の揚水ポンプでは達成できません。何とかして近づけようとしましたが、サンプへの飲み込み音は超うるさいし、揚水ポンプはガンガンに回さなきゃならないし、あまり現実的でない流量だなと思ったものでした。やる人はやっちゃうでしょうけど、それに適した構造の配管とポンプが必要です。いわゆる業務レベルの人なら、できちゃうだろうなという感じでした。

 

で、循環量が多い方が良い理由というのは、もうお気づきですよね?私は、トライした当時は全く理由が分かっていなくて、サンプのスキマーに大量の栄養塩処理をさせることと、ディスプレイタンクの水質をサンプの水質に一致させることなのかな?と思っていたのですが、上記の理屈が分かってから思うに、おそらくは、ディスプレイタンクのスキミングを最大化し、表層レイヤを極力ゼロに近づけることで、最大のガス交換効率を得るためではなかったのだろうか?と今では推測しているわけです。

 

循環量が多い方が良いっていう情報はよく見ますけど、表層のスキミング量を増やし、ガス交換を促進するためだとする情報は、正直見たことはないです。正しいのかどうか分かりませんが、とにかく、オーバーフロー水槽には、偉大なスキミング能力があることは間違いありません。よく海外にオーバーフローボックスで横に幅広いものがありますが、あれって、たぶんフロー管よりもスキミング効率は高そうですよね。

 

しかし、私の、このフタ!

 

最悪です。。。。どんなに流量を増やしても、表面をスキミングできない構造になっていたという。。。

 

この写真、フタの改良後、わずか2~3時間のものです。

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違いは、このスキマーのオーナーである私にしか分からないと思いますが、明らかに泡のネットリ感が違います。このスキマーは、キラリと光るものは何もない、ものすごーく普通の能力のスキマーで、特にパワフルな方ではないです。泡も、それほどネットリはしていませんでした。今回の改造、もしかしたら大正解だったのかも知れません!

カップの底の液体は、前から溜まっていたものです。泡質だけの比較で書いてます)

 

な~んて、水槽のどっかで、でっかい生体が死んでて、タンパク質がモリモリ溶出していたりして!

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