ギラギラ緩和すりガラスとDIYボーリング添加剤

先日導入した2台のGrassy Core Reefで、ちょっと実験をしました。

 

元々LEDのミラーボールのようなチカチカがあまり好きでない私は、何とか緩和できないかと、ある秘策を施しました。それはLED球の前にすりガラスを貼り、光を乱反射させて拡散させるという方法です。

 

これが普通のGrassy Core Reefです。

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通販のガラス屋さんで、2mm厚のすりガラスを作ってもらい、はがせる両面テープで貼り付けました。

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左がすりガラスを貼ったバージョンです。

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効果は凄まじくありました。底砂に写るミラーボールのようなギラギラが、フワフワとした揺らぎに変わり、ライブロックの陰も割とはっきりしたものから、ぼんやりした陰に変わって、陰自体の面積も減っているように見えます。LEDとT5のハイブリッドというのは使ったことがないですが、もしかしたらこんな感じなのかもしれないです。T5のようにベッタリした感じにはならないし、LEDのギラギラ感もだいぶ緩和されています。何より陰のでき方が柔らかいです。

 

ごめんなさい、写真と動画も撮ってみたのですが、肉眼でないと違いが伝わらない感じだったのでアップしませんでした。でも、すりガラス装着前とは全然違います。

 

グラッシーコアリーフは集光レンズを使わずにリフレクターで光を拡散させるユニークなLEDで、均一な拡散光が得られるところが売りです。それはそのとおりで、まんべんなく均一な強度の光が行きわたっていて、自分的にはすごく満足しています。通販で頼んだすりガラスが自宅に届くまでにLEDのキラキラ感には慣れてしまって、これはこれでさわやかな見た目で良いな♪なんて思い始めていたんですが、試しに1台装着してみてびっくり!すりガラスのギラギラ緩和効果、半端ないです。ガラスなのでUVも通します。

 

照度計で計ってみると、すりガラスのある方では15%ほど照度が減じられているようだったので、貼った後は強さを15%ほど上げました。

 

さて、化学博士号を持つ海外の有名リーファー、Randy Holmes-Farleyさんの考案したDIYボーリング添加剤を作ってみました。この方法で作る添加剤は、海外のショップで販売されているものと中身はほぼ同じです。海外だとTwo Partと呼ばれる方法で、カルシウムリアクターを使わず、ドーシングポンプによる添加でカルシウム、アルカリ、マグネシウムを調整している人達がかなりいます。

 

用意した材料は、塩化カルシウム重曹、エプソムソルトです。やり方も書きますが、試される方は自己責任でお願いしますね。それと方法自体は何通りかあるのですが、ここには自分に合った方法しか書いていません。下記の「水」はうちではRODI水を使いました。

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カルシウム添加剤

塩化カルシウム二水和物500gを水に溶かして総量1ガロン(3.78L)の溶液を作る。1/2の水に溶かしてから残りの水を加えて1ガロンにしても良い。塩化カルシウム二水和物はものによってカルシウム濃度が違うらしいので調整が必要みたいですが、私は気にせず日本で入手可能な塩化カルシウムで作っちゃいました。

 

アルカリ添加剤

重曹594gを300°F(148℃)で1時間加熱し、水分と炭酸ガスを飛ばす。焼き過ぎても問題はない(高温、長時間、共に問題なし)。それを水に溶かし、トータルで1ガロン(3.78L)にする。水温を上げた方が溶けやすい。私は重曹を1kg買ったので、半分の500gで作りました(残りは次回使います)。オーブンは家にないので電子レンジのオーブン機能で150℃で1時間焼き(オーブンペーパー使用)、その後、鍋に水を入れて弱火で加熱しながら溶かしたのですが、ホントに溶けきるのか?これは湯ノ花のように濁ったまま使うのが普通なのだろうか?と思えるほど溶けるまでに時間がかかりました。でも何とか溶かし切って透明にできました。

(上記のレシピはpHを上げたい人向け。pHを下げたい人は297gの重曹をオーブン加熱せずに1ガロン溶液を作るようです)

 

マグネシウム添加剤

64オンス(1.81kg)容器(米国カップで8カップ、日本のカップだと9.46カップ)のエピソムソルトを水に溶解して1ガロン(3.78L)にする。使用量の目安は、カルシウム添加剤とアルカリ添加剤の1ガロンに対して本マグネシウム添加剤が610ml。私は約半分の、日本のカップで5カップのエピソムソルトを使って総量2Lの溶液を作りました。(ほかに死海塩化マグネシウム六水和物を加えて作る方法もありますが省略)

 

添加比率

カルシウム添加剤:アルカリ添加剤:マグネシウム添加剤の比率は1:1:0.16のようです。しかしそうは言っても、それぞれの添加剤を添加したい量は、タンクのCa、dKH、Mgをそれぞれ計って決めることになるので、機械的にこの比率で入れることはまずないだろうと思います。ちょびちょび添加しながら添加量を調整していって良いところを見つけようと思ってます。

 

たまたま4Lタンクが3本余っていたのでちょうどよかったです。

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ちなみにコストも書いておきましょう。材料は全てアマゾンで買いました。 塩化カルシウム1,000円、重曹422円、エプソムソルト780円。総額2千円ちょっとです。これでボーリングメソッドの主要な添加剤がそろっちゃうなんて、バカ安!カルシウムとアルカリについては、それぞれ3.7Lくらいずつ作ってこのコストです。市販の添加剤と比べていかに安いかお分かりいただけるでしょう。

 

別件で、今日はすごいものを見てしまいました。普段、マージンドコーラルフィッシュが貝殻のうえに塗った練り餌をど突くときの凄まじいパワーを見ていましたが、ついに生きた巻貝に手を出しました。

動画の中で、何かコロっとしたものを突いてますよね?これ実は隣に転がってる、起き上がれなくなった巻貝の蓋のような部分なんです。起き上がれなくなった貝は蓋をして外敵から身を守りますよね?なんとその蓋をど突いて、瞬殺でもぎ取ってしまったのです。その瞬間は撮影できなかったのですが、直後のもぎ取った部分を突きまくるところは撮れました。3回目のど突きで丸い物体がどっかに吹っ飛びましたよね?これくらいのパワーがあるんです。軽~くやっているように見えますが、実際に水槽の前で見ていると、突くたびにその衝撃が砂に伝わり、ザクッ!と音を立てるほどです(この動画は無音)。

 警戒心も少なく温厚な子ですが、食べ方はとっても野性的です。図らずも凄惨な現場を見てしまいました。くわばら。くわばら。

 

またまた別件ですが、数日前に塩をヴィーソルトに変えました。この塩は以前使っていたことがあるのですが、ものすごく溶けが早いです。変えた理由は、そこそこのCaとMgを補給しながら、KHは添加で調整したいので、わざとKHが高くないものを使いたかったのです。

今のうちのタンクはリセット直後で超低栄養塩に近いです。海外フォーラムの記事で読んだのですが、低栄養塩タンクでKHが高いと、骨格の成長速度に共肉の成長が追いつかず、色が薄くなってしまったり、先端が白く焼けてしまったりするというのです。実際うちのパイロットミドリイシもちょっと色が薄くなったので、KHの低い塩にしたというわけです。低いといっても8くらいはあるので十分です。低栄養塩タンクの場合、KHは8以下くらいが良いらしいです。

しかし考えてみれば、もしかしたら緑のミドリイシが黄緑になった理由は活性炭のせいかもしれません。活性炭もミドリイシの色を薄くする(うまくすればパステルにする)効果があるようです。うちでは現在、バイオペレットと活性炭をそれぞれリアクターで回しています。

 

あともう一つ。現在海外からチタニウムヒーターが届くのを待っています。ずーっと悩まされ続けている錫問題ですが、海外フォーラムでヒーターを交換したら好転した人を発見しました。うちのヒーターもちょっと古いので、この期に劣化しないチタニウムヒーターにすることにしました。

 

もう本当に、今度という今度はこれ以上やれることはないと思います。ヒーターを交換し、毎日6Lの自動換水をしばらく続けてトリトンの検査に出したいと思います。やれることはやり続けているので、いつか結果が出ると信じたいですね。