水流変更

チタニウムヒーターが届きました。
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BRSのレビュー動画ではすこぶる安定していることが検証されています。

ですが、米国アマゾンのレビューでは、若干ですが誤差があるとか、スイッチが戻らず崩壊したといったコメントも見受けられたので、念のため動作確認をしました。幸いにして届いたヒーターのサーモスタットは2台とも極めて正確でした。ちなみに日本のコンセントでも全く問題なく使用できました。

海外フォーラムでヒーターを交換したら錫が検出されなくなったという記事を見かけて購入を決意したのですが、実際には何の関係もない可能性もあります。その記事ではチタンヒーターで改善したというわけではなく、ただ交換したとしか書かれていません。早速投入しましたが、冬まで動作することはないでしょう。

追加の水流ポンプ、Coral Box QP5も届いたのですが、こちらは思っていたより小さく、パワーもそれほどでもなかったので、追加しただけでなく既存の2つのメインポンプも強めました。

実は追加の2つのポンプを発注したときは、合計4つのポンプを使って、左右、上下、奥行きの全ての方向に水を攪拌し、淀みを解消することを狙っていました。この時は、ただ単に左右にポンプを配置しただけでは、押された水がまた戻されて、鮮度の低い水がミドリイシに何度も当たるのでは?と考えていました。また、水槽内で上下の層ができたり、あるいは手前の層、奥の層のように、ただ水がゆらゆらと動いているだけで、きちんと鮮度の高い水が入れ替わっていないのでは?ということも考えました。なので小さなポンプでも狙いの角度で攪拌できれば良いと思っていました。たとえば左手前の水を左奥の上層へ移動し、そこから左側のポンプで右へ、右奥の水を右手前の上層へ、右側のポンプで左へ、またそれらの総合的な水の動きによって水槽の底面では負圧による大きな流れができる?みたいに水流を立体的にデザインすることで、酸素を含むガス交換、栄養の攪拌をしっかりと行うことを意図していました。

ですが、前回の記事で書いたように、流速自体を速めることで光合成効率があがることが検証されているので、その用途で言えば、もっと強いポンプにしておくべきでした。

我が家の水槽への屋内外の環境からの光を抑制するために、遮光シートを買ってきました。
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これを使って、屋外、屋内、灯具からの光を12時間に制限することにしました。これまでは16時間以上もダラダラと光がミドリイシに当たり続けていましたから、ミドリイシの色が褪せる方向に傾く傾向がありました。照射時間の短縮によってどう変わるのかを見てみたいと思います。

昨日入海させたピンクイシですが、やや暗めのブルー照明下で見た方が明るい光で見るより綺麗です。淡い桜色がぼんやりと浮かび上がります。シマヤッコの黄色いヒレブルーライト下ではほんのり明るく見えます。スキューバなどで実際に潜ってみると、こんな感じに見えるのでしょうか。。。。これはこれで悪くない感じだと思います。
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ミドリイシの飼育に関しては、ほんとに失敗しまくっていますので、ここいらでなんとか安定飼育につながって欲しいです。

我が家仕様の光について

ピンクイシ追加しました。

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なんとなく深場っぽい見た目ですが、知識がないので名称とか性質とかわかりません。ネットで調べた情報、いわゆる深場と言われているものの中でもピンク系は浅場にいることが多いと書かれていましたが、いずれにしても色が薄くなるようなら位置を下げ、濃くなるようなら上げるようにしようと思います。

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深場だとすると栄養塩が低くなければならないようですが、とりあえずは、今のところ栄養塩はさほど高くないので、今のまま様子を見ます。以下、本日のパラメータです。

 

Ca 400

Mg 1340

KH 7.8

Ph 8.3

NO3 3

PO4 0

 

リン酸塩はもうちょっとあった方が良さそうなので、本日からリフジウム照明を24時間から夜間だけに切り替えます。

 

本当は緑のパイロットミドリイシが一か月生存するのを見届けてから追加する予定だったのですが、購入時にあった部分白化が修復されていることを確認し、1週間前倒ししました。

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現在の様子。

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 ずいぶん暗いですが、最近、ミドリイシに必要な光について気づいたことがありました。よくミドリイシをやるなら何ルクスなきゃダメだよとか言われますよね。私もずっとミドリイシには強い光が絶対的に必要だと思い込んでいました。

 

ところが、最近得られた色々な情報から、あることに気付いたのです。

 

最近、某アクアリストの方からの案内で、以下のエコテックマリンのサイトにある2つの記事を読んでみました。

https://ecotechmarine.com/wp-content/uploads/2016/07/ReefWholesale_CoralLab.pdf

https://ecotechmarine.com/wp-content/uploads/2016/07/World_Wide_Corals_CoralLab.pdf

 

その中で特に注意を引かれたのが、2番目の記事の中で「通常のアクアリストが十分と考える8~10時間よりも数時間長く点灯する都合でPARを下げている」というコメントです。

 

最近海外のフォーラムを読んでいて、強光で短時間か、そこそこの光で長時間かのどちらかが良いというコメントを見かけます。その考え方と一致しています。つまり光の強さと時間は、絶対的にこれが良いというものはなく、調整することでバランスを取ることができるようなのです。

 

そんなことをぼんやりと考えていたさなか、ミドリイシを長期飼育しているアクアリストの家を訪問する機会がありました。その人の水槽をありがたく鑑賞して帰宅したときにハッとしたのです。

 

その方の水槽がある部屋と我が家の水槽がある部屋は、明るさがまるで違います。水槽用灯具の明るさではなく、外から差し込む光の強さがまるで違うのです。我が家の水槽は南側に大開口の窓があるリビングに置かれていて、朝の5~6時からビシビシ光が入ってきて、もちろん日中も光は強く、リビングですので夜も比較的遅くまで煌々と屋内照明がたかれています。

 

朝日が入ってから、リビング照明が落ちるまでの時間は、実に16~17時間、あるいは日によってはもっと長くなります。この部屋にある水槽に、もしその方と同じ光量で光を当て続けたらどうなるだろうか?色が薄くなり、果てはやせ細って死んでしまうのではないでしょうか?

 

そこで月曜から金曜まで5日間、これまでよりかな~り光を落として試しました。ミドリイシは一切茶色化することなく、色も悪くない感じで維持できています。そして金曜には、上に書いたように部分白化の修復まで確認できています。

 

ということは、推測したとおり、環境からの光が強い場合は、水槽に当てる照明の照度がどれくらいで、点灯時間が何時間という答えはなく、周囲から水槽に与えられる光量を差し引いて考えなければならない、ということになるかと思います。ミドリイシには光は弱い方が良いということでは決してないので、誤解のないようお願いします。

 

もしかしたら、これまでずーーーーーっと苦しんできた錫問題も、それが核心ではなく、環境の影響を見落とした照度調整に問題があったのかもしれません。

 

ちなみにですが、以下のレクチャーによれば、ある一定の光量までは光合成は高まるが、それを超えると光合成の効率は低下するとあります。これは当たり前のことなので、特に驚きはないのですよね。

 で、興味深いのが、アルカリ度は高い方が光合成効率は高いということです。では、アルカリ度は高ければ高いほど良いかと言えばそうではないらしく、海外のフォーラムなどで言われるは、超低栄養塩水槽でdKHを8以上にすると成長は促進されるが、成長に伴って必要とされる栄養素が不足するために色が薄くなったり、先端に焼けのような症状を起こしたりするというのです。なので、この数値が良いと決まっているわけではなく、自分の水槽の栄養塩によって高めに設定する方が良いか、低めに設定する方が良いかは変わってくるようです。

 

で、さらに面白いことに、水流が弱いと、サンゴの周囲にバウンダリー・レイヤー(言ってみれば境界層)ができ、サンゴへの栄養交換が阻害されることが実験で分かっています。水流を秒速約5秒から約10秒に高めると、最大30%も光合成効率が向上するというのです。よくサンゴに最適な水流を考えるとき、停滞域ということばが使われますよね?このレクチャーの実験で使われる境界層は、停滞域、つまりタンク内の淀みのことではなく、サンゴの周囲に形成される、言ってみれば膜のような役割で健康を阻害するサンゴ外周の水の層のことを言っています。

 

このレクチャーでは、サンゴの飼育にはさほど多量の光は必要とされていない、強すぎる光は光合成を阻害する、アルカリ度は光合成効率を向上させる、水流は光合成高率に影響する、と結論付けられています。

 

こういった情報を加味して、うちのように日中ガンガンに光が差し込み、早朝から夜遅くまで絶え間なく光が与えられる水槽では、逆に灯具からの光は控えめにした方が、ミドリイシの色褪せや虚弱化は防げるかもしれないと考えました。

 

自然の海に足を運べば分かるように、ビーチの日差しはすごいですよね。リビングに海を作るならば光は強くなければならないのは分かります。ですが、光を作る要素が灯具だけでない場合は注意が必要です。外界からの自然光がどれだけ多く入っているか、生活照明がどれだけ強く、どれだけの時間影響しているかを無視して灯具から強烈な光を与え続けるのは、ちょっと問題かもしれません。

 

アルカリ度については、栄養塩とのバランスを見ながら、適度に調整しようと思います。光合成を促進したいなら高めがよさそうですが、もしミドリイシの色が褪せてきたり、不健康そうな兆候が見られたら、栄養塩を上げるか、アルカリ度を下げる方が安全だと思いました。個人的な好みとしては、あまりギトギトに栄養塩を上げるのは好きではないので、アルカリ度を上げ過ぎないように調整したいと思います。

 

それと、水流が弱いのは、とても健全なことではないようです。上の文章では栄養の交換と書きましたが、ちょっとうまい翻訳が思い浮かびませんでした。行ってみれば「代謝」とした方がより正しいニュアンスに近いかもしれません。水流については、水流ポンプを2個追加して、ミドリイシ周囲の水流を改善できるよう変更します。

 

で、上の我が家の水槽の写真に話しを戻すと。うちの灯具に2つの設定をすることにしました。1つ目は通常使う「養生モード」です。勝手に名付けましたが、つまりミドリイシの健康を促進するために調整した光量にします。2つ目は「鑑賞モード」です。やはり写真撮影や水槽を眺めて楽しみたいときは、たまには明るい光で見たいものです。鑑賞モードは完全にミドリイシの健康を無視した、オーナーのための光です。

 

しばらくはこんな感じで様子を見たいと思います。

ロブストとマンダリン

最近ふと気づいたのですが、幼かったベビーロブストバタフライが少年になってちょっと凛々しくなりました。下はベビーの頃のロブストです。

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で、ここから下が少年になった今のロブストバタフライ。

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写真だとわかりにくいですが、たてがみがキリっとして精悍になったのと、体表のゴールドっぽい網目(これも写真だとわかりにくいですね)がメタリックな体表の上にはっきり出てきたことでしょうか。

 

さらに、ホワイトソックスにツマツマされる喜びも覚えたようです。

赤ちゃんのころは、他人からツマツマされるのなんて怖がってやらせなかったくせに、今では「おやじ、マッサージいっちょう頼むぜ」と言わんばかりです。

 

ロブストはずーっと欲しかった子だったのですが、買った当初はあまりに小さすぎ、ネットで見る画像の方が色も形もきれいだな。。。と思ったものでした。でもこの子は、おっきくなるにつれちょっとずつ凛々しく進化しているようです。でも小さいころに買ったことで楽しみもありました。幼魚は成魚よりも警戒心がなく、その状態で水槽になじんだこの子は今でも手に持った練り餌の貝殻を突きに来てくれます。かわいいです。

 

こちらはシマヤッコ。ミドリイシを突きます。

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幸いマージンドコーラルフィッシュのように、何かをもぎ取るほどの力はないので、共肉が食われちゃうとか、ポリプがちぎられちゃうとかではないですが、でも表面の粘膜はペロっと舐められるでしょうから、あまり良いことではないように思います。シマヤッコは国内外のリーフタンクでよくミドリイシと共に飼われている動画を見かける非常に見栄えの良いお魚ですが、ミドリイシの個体数がある程度ないとペロペロが一体に集中しちゃうので、キーパーから見るとあまり精神衛生上よろしくないです。

でも許します!前から言っているように、シマヤッコを愛してやまない私は、ぜんぜん許せます。

 

こちらはマンダリン。たぶん5~6か月くらいキープできていると思うのですが、今では冷凍のホワイトシュリンプと冷凍ブラインシュリンプ、それと海藻70に餌付いていて、肉付きも良くなっています。前からずっと気になっていたのですが、このお魚、背中から白い物体を放出するんですよ。別に何かの危機に襲われたとかでなく、意味不明なタイミングで。その瞬間をとらえました。コレいったい何?

マンダリンも、ものすご~く好きな魚です。餌付けるのが超絶難しくて、☆にしてしまっているキーパーさんも多いのではないかと思いますが、濾過をがっちり強化したタンクで底に餌が落ちるくらいふんだんに冷凍餌をバラまければ生存可能です。その後、緩やかに沈下性の餌に慣らします。

 

マンダリンの魅力はたくさんあります。ヘリコプターのように浮遊するユニークな遊泳スタイル。サイケデリックな模様。よく見ると悪魔のような目つき(目の玉の周囲が赤ってなんだよっ!)。怖そうな魚に囲まれても臆することなくやり過ごす超絶マイペースなところ。などなど枚挙にいとまがありません。

そして極めつけはコレ。ものすごく餌を食べるのが遅くて、ゆ~っくりと、まるでスローモーションのように餌の落ちている場所にたどり着いたと思いきや、水流でふわ~っと餌が流されていくのを儚い眼差しで眺めている姿。。。。イライラするけどたまらん。。。この姿を見て、心の中で「今だっ!今突かないでいつ突くんだっ!行けっ!行くんだっ!」と叫ばないキーパーはいないでしょう。

この子は、自分をハンターだと思い込んでいるのではないでしょうか?相手(ヨコエビみたいな微小な生物)に気づかれないよう静かに接近し、相手が静止するタイミングを見計らってピュッっと口を伸ばします。

が。ピュッとやるまえに、なぜかタメを作る(待つ)のです。自然界ならともかく、リーフタンクでは待っちゃダメなのです。その間に水流で餌がコロコロとどっか行っちゃったり、目の前で別の魚に瞬殺で奪われたりしちゃうんですから。その瞬間に、まるで3点ビハインドの9回二死満塁で空振りした四番打者を見たかのように、キーパーはため息をつき、「ガッデム!仕留めろよ!」と心の中で言うのです。

早く泳げないのは仕方ないです。形状からして、高速で泳ぐようにはできていないですから。でも、餌の目の前まで来たら待たずに突けよ、と。。。。

ま。それが彼なんだから。なんも言えないけどね。。。。温かく見守ってあげたいんだけど、食べられないと死んじゃうから。もし言葉が通じるなら教えてあげたいくらいです。

 

さ。ちょっとマンダリン談義で熱くなっちゃいましたが、こういうのもリーフキーピングの楽しみですね。

ギラギラ緩和すりガラスとDIYボーリング添加剤

先日導入した2台のGrassy Core Reefで、ちょっと実験をしました。

 

元々LEDのミラーボールのようなチカチカがあまり好きでない私は、何とか緩和できないかと、ある秘策を施しました。それはLED球の前にすりガラスを貼り、光を乱反射させて拡散させるという方法です。

 

これが普通のGrassy Core Reefです。

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通販のガラス屋さんで、2mm厚のすりガラスを作ってもらい、はがせる両面テープで貼り付けました。

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左がすりガラスを貼ったバージョンです。

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効果は凄まじくありました。底砂に写るミラーボールのようなギラギラが、フワフワとした揺らぎに変わり、ライブロックの陰も割とはっきりしたものから、ぼんやりした陰に変わって、陰自体の面積も減っているように見えます。LEDとT5のハイブリッドというのは使ったことがないですが、もしかしたらこんな感じなのかもしれないです。T5のようにベッタリした感じにはならないし、LEDのギラギラ感もだいぶ緩和されています。何より陰のでき方が柔らかいです。

 

ごめんなさい、写真と動画も撮ってみたのですが、肉眼でないと違いが伝わらない感じだったのでアップしませんでした。でも、すりガラス装着前とは全然違います。

 

グラッシーコアリーフは集光レンズを使わずにリフレクターで光を拡散させるユニークなLEDで、均一な拡散光が得られるところが売りです。それはそのとおりで、まんべんなく均一な強度の光が行きわたっていて、自分的にはすごく満足しています。通販で頼んだすりガラスが自宅に届くまでにLEDのキラキラ感には慣れてしまって、これはこれでさわやかな見た目で良いな♪なんて思い始めていたんですが、試しに1台装着してみてびっくり!すりガラスのギラギラ緩和効果、半端ないです。ガラスなのでUVも通します。

 

照度計で計ってみると、すりガラスのある方では15%ほど照度が減じられているようだったので、貼った後は強さを15%ほど上げました。

 

さて、化学博士号を持つ海外の有名リーファー、Randy Holmes-Farleyさんの考案したDIYボーリング添加剤を作ってみました。この方法で作る添加剤は、海外のショップで販売されているものと中身はほぼ同じです。海外だとTwo Partと呼ばれる方法で、カルシウムリアクターを使わず、ドーシングポンプによる添加でカルシウム、アルカリ、マグネシウムを調整している人達がかなりいます。

 

用意した材料は、塩化カルシウム重曹、エプソムソルトです。やり方も書きますが、試される方は自己責任でお願いしますね。それと方法自体は何通りかあるのですが、ここには自分に合った方法しか書いていません。下記の「水」はうちではRODI水を使いました。

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カルシウム添加剤

塩化カルシウム二水和物500gを水に溶かして総量1ガロン(3.78L)の溶液を作る。1/2の水に溶かしてから残りの水を加えて1ガロンにしても良い。塩化カルシウム二水和物はものによってカルシウム濃度が違うらしいので調整が必要みたいですが、私は気にせず日本で入手可能な塩化カルシウムで作っちゃいました。

 

アルカリ添加剤

重曹594gを300°F(148℃)で1時間加熱し、水分と炭酸ガスを飛ばす。焼き過ぎても問題はない(高温、長時間、共に問題なし)。それを水に溶かし、トータルで1ガロン(3.78L)にする。水温を上げた方が溶けやすい。私は重曹を1kg買ったので、半分の500gで作りました(残りは次回使います)。オーブンは家にないので電子レンジのオーブン機能で150℃で1時間焼き(オーブンペーパー使用)、その後、鍋に水を入れて弱火で加熱しながら溶かしたのですが、ホントに溶けきるのか?これは湯ノ花のように濁ったまま使うのが普通なのだろうか?と思えるほど溶けるまでに時間がかかりました。でも何とか溶かし切って透明にできました。

(上記のレシピはpHを上げたい人向け。pHを下げたい人は297gの重曹をオーブン加熱せずに1ガロン溶液を作るようです)

 

マグネシウム添加剤

64オンス(1.81kg)容器(米国カップで8カップ、日本のカップだと9.46カップ)のエピソムソルトを水に溶解して1ガロン(3.78L)にする。使用量の目安は、カルシウム添加剤とアルカリ添加剤の1ガロンに対して本マグネシウム添加剤が610ml。私は約半分の、日本のカップで5カップのエピソムソルトを使って総量2Lの溶液を作りました。(ほかに死海塩化マグネシウム六水和物を加えて作る方法もありますが省略)

 

添加比率

カルシウム添加剤:アルカリ添加剤:マグネシウム添加剤の比率は1:1:0.16のようです。しかしそうは言っても、それぞれの添加剤を添加したい量は、タンクのCa、dKH、Mgをそれぞれ計って決めることになるので、機械的にこの比率で入れることはまずないだろうと思います。ちょびちょび添加しながら添加量を調整していって良いところを見つけようと思ってます。

 

たまたま4Lタンクが3本余っていたのでちょうどよかったです。

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ちなみにコストも書いておきましょう。材料は全てアマゾンで買いました。 塩化カルシウム1,000円、重曹422円、エプソムソルト780円。総額2千円ちょっとです。これでボーリングメソッドの主要な添加剤がそろっちゃうなんて、バカ安!カルシウムとアルカリについては、それぞれ3.7Lくらいずつ作ってこのコストです。市販の添加剤と比べていかに安いかお分かりいただけるでしょう。

 

別件で、今日はすごいものを見てしまいました。普段、マージンドコーラルフィッシュが貝殻のうえに塗った練り餌をど突くときの凄まじいパワーを見ていましたが、ついに生きた巻貝に手を出しました。

動画の中で、何かコロっとしたものを突いてますよね?これ実は隣に転がってる、起き上がれなくなった巻貝の蓋のような部分なんです。起き上がれなくなった貝は蓋をして外敵から身を守りますよね?なんとその蓋をど突いて、瞬殺でもぎ取ってしまったのです。その瞬間は撮影できなかったのですが、直後のもぎ取った部分を突きまくるところは撮れました。3回目のど突きで丸い物体がどっかに吹っ飛びましたよね?これくらいのパワーがあるんです。軽~くやっているように見えますが、実際に水槽の前で見ていると、突くたびにその衝撃が砂に伝わり、ザクッ!と音を立てるほどです(この動画は無音)。

 警戒心も少なく温厚な子ですが、食べ方はとっても野性的です。図らずも凄惨な現場を見てしまいました。くわばら。くわばら。

 

またまた別件ですが、数日前に塩をヴィーソルトに変えました。この塩は以前使っていたことがあるのですが、ものすごく溶けが早いです。変えた理由は、そこそこのCaとMgを補給しながら、KHは添加で調整したいので、わざとKHが高くないものを使いたかったのです。

今のうちのタンクはリセット直後で超低栄養塩に近いです。海外フォーラムの記事で読んだのですが、低栄養塩タンクでKHが高いと、骨格の成長速度に共肉の成長が追いつかず、色が薄くなってしまったり、先端が白く焼けてしまったりするというのです。実際うちのパイロットミドリイシもちょっと色が薄くなったので、KHの低い塩にしたというわけです。低いといっても8くらいはあるので十分です。低栄養塩タンクの場合、KHは8以下くらいが良いらしいです。

しかし考えてみれば、もしかしたら緑のミドリイシが黄緑になった理由は活性炭のせいかもしれません。活性炭もミドリイシの色を薄くする(うまくすればパステルにする)効果があるようです。うちでは現在、バイオペレットと活性炭をそれぞれリアクターで回しています。

 

あともう一つ。現在海外からチタニウムヒーターが届くのを待っています。ずーっと悩まされ続けている錫問題ですが、海外フォーラムでヒーターを交換したら好転した人を発見しました。うちのヒーターもちょっと古いので、この期に劣化しないチタニウムヒーターにすることにしました。

 

もう本当に、今度という今度はこれ以上やれることはないと思います。ヒーターを交換し、毎日6Lの自動換水をしばらく続けてトリトンの検査に出したいと思います。やれることはやり続けているので、いつか結果が出ると信じたいですね。

パイロットミドリイシ観察

リセット後のパイロットミドリイシの調子を注意深く見守っています。

 

初めてミドリイシをタンクに入れた頃、色が薄くなっていくのを見て、色が揚がっていると勘違いし、そのまま焦がしてしまったことがありました。今では入会直後に色が明るくなると、弱らせちゃっていないか恐怖心を抱いてしまいます。

 

たとえば緑が黄緑になるとき、艶が失われていないか、共肉が薄くなっていないかを注意しています。

 

今回は、それらの兆候はないですが、気持ち色が黄緑寄りに傾いたようなので、照明の上限を70%くらいに下げました。あとは念のためCoral VitalizerとAmino Acid Concentrateをちょっぴりずつ入れています。この2つは共肉をモリモリにする効果があるので保護の役割を果たしてくれるかなと。

 

グラッシーコアリーフですが、他の最新LEDを使ったことがないので比較できないのですが、自分的にはなんて使いやすいんだと感動してます。たぶんLEDユーザーの方々なら当たり前のことだと思いますが、好みの色を自在に作れたり、好きな強度にさっと変更できるのは良いですね。これの前が調光なしのT5だったので特にそう思います。

 

オートトップオフ(足し水機構)の金属センサーを除去し、樹脂製の浮きを使って制御する方法に変えました。この浮きが下がると自動でRO水が解放されるので、ROの勢いを弱めるためにバルブを噛ませてあります。我が家はドーシングポンプで毎日6Lの自動換水を行っているので(1.5時間かけて抜き、1.5時間かけて足す)、その換水の時間帯は浮きが下がっても水が解放されないよう、電磁弁でRO水を遮断しています。

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こちらは塩化カルシウムです。海外の有名なリーファーでハーバード大の化学博士号を持つRandy Holmes-Farleyという人がDIYのカルシウム・アルカリ・マグネシウム添加剤の作り方を公開していまして、Bulk Reef SupplyのTwo Partドーシング剤もこの人の考案した方法で作られているんですが、今回、それを作ってみようと思います。

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必要なのは、塩化カルシウム二水和物(カルシウム添加剤の材料)、重曹(アルカリ添加剤の材料)、エプソムソルト(マグネシウム剤の材料)です。説明を読む限り作り方は全然難しくなく、かなり多くのリーファーがこの方法でカルシウム等のバランスを取っているようです。塩化カルシウム以外の材料がそろい次第作ってみたいと思います。市販品よりも破格の安さで作れます。

 

夜の水槽です。ミドリイシってどうしてこんなに弱い光なのに蛍光に光るんだろう。不思議です。

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マージンドコーラルフィッシュにホワイトソックスがたかってツマツマしてくれてます。癒されるわ~。

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 今日の昼間にサンプのホソジュズモからヨコエビを採取してメインタンクに入れた後の様子です。本当は大食漢のマージンドコーラルフィッシュがムシャムシャ食べるところを撮りたかったのですが、撮れたのはロブストバタフライがちょこっとついているところだけでした。うちの水槽では、シマヤッコ、マージンドコーラルフィッシュ、ロブストバタフライ、マンダリンがヨコエビ大好きです。

この動画ではロブストがちょこっと突いただけですが、普段はこの子もバクバク食べます。

 

余談ですが、アサリと人工餌で練り餌を作って貝殻に塗って凍らせたものを定期的に与えていたら、だいたい全部の子が海藻70は食べるようになりました。

 

マンダリンは最初の3か月間くらいはずっとホワイトシュリンプやブラインシュリンプが底に到達する程度にばらまいてやって、それを食べていましたが、今はある程度メインタンクにヨコエビが沸いているのと、他の子同様、海藻70はちょっとずつ食べるようになっています。

 

この中でポリプを突くのはシマヤッコだけで、他の子は全てポリプに関心なしです。とりあえず魚達もパワーバランスがとれていて、平和なので、あとは本当にミドリイシが安定して飼えるようになりたいです。

リセット敢行+LED照明(グラッシーコアリーフ)導入

完全リセット(全水量、底砂交換)を敢行しました。

やはり、トリトンの問題点は、不純物が混入した場合の対応が難しいことだと感じました。

うちの場合は錫が検出され続けましたが、無換水が前提のトリトンでは、不足する微量元素はピンポイントで添加できても、不純物を排出できないのは非常に問題だと思いました。

海外フォーラムで調べると、導入直後のガラスやPVCパイプ、金属ホースクリップ(水に接していなくても飛沫で腐食し、微粉が水に混入)などからの混入事例が多く、うちの場合もそのどれかのケースだったのだろうと思います。

ホースクリップを樹脂製に替え、オートトップオフの金属センサーも除去しましたが、ガラスやPVCからの錫が抜けきったかどうかが分からないので、継続的な換水によって、バランスの取れた新しい海水で残留物を薄め続けるしかないと思いました。

前回のコメントで1日3Lを自動換水としましたが、最近では1日6Lをドーシングポンプを使って自動換水しています。ドーシングポンプだと3時間くらいかかりますが、かえって生体へのショックを減らせて良いんじゃないかと思います。週末の掃除等も含めて、1か月で60%以上の換水を目指します。

あ。ドーシングポンプといえば、ホース内に気泡を混入させない方法として、ホース出口に逆止弁を付け、その逆止弁ごと水中に入れておくことで防止できる、という書き込みを海外フォーラムで見つけました。今はそれを試していますが、今のところは何となく良さそうな気がします。

ところで今回使ったライブリーフベース・オーシャンホワイトっていうレッドシーから出てる砂ですが、はちゃめちゃ粒度が細かいです。うちの水流では凄まじく舞い上がり、仕方なく粒度の粗いサンゴ砂を同量買ってきて混ぜました。

さて、新しいLED照明を導入しました。グラッシーコアリーフです。このLED、ものすごく興味を惹かれた部分があって、それはLEDなのに集光レンズを使わずに、リフレクタを使うことで、蛍光灯のようなフラットな配光分布特性を実現した、ということでした。自分的には集光レンズだろうがリフレクターだろうが、なんでも良いんですが、蛍光灯のようなフラットな配光分布っていうところがグッと来ました。それに、こういう意外なアイデアって好きなんですよね。メーカー各社が集光レンズの開発に心血を注いでいるところへ、まさかのリフレクターという時代錯誤な選択肢。それで配光をフラットにしちゃうなんて、やるじゃないか!って感じです。

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実機です。120水槽に2台設置。

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とてもシンプルなデザイン。

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メーカーHPで見ると、光源から60cm付近の光がかなりまんべんなく分布しているようなので、ミドリイシを置きたいあたりの高さから60cmくらいになるように吊るしました。

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その~、配光うんぬんっていうのは目に見えないんですね。なので実感はないですが、ひざびさにT5からLEDにしてみたら、色が明るく見えるし、水のキラキラがきれいで良いですね。ただ、実は私、、、蛍光灯のようにギラギラしない見栄えなのかと思ったら、そうではないんですね。分布がフラットということであって、LED特有のチカチカ感はありました。そりゃそうだろって感じですよね。今まで見たLEDだと、どにゃさんちで見たKRの方がチカチカは少なかったですね。でもこのLEDも全然煩わしいレベルではないし、とにかくミドリイシが健康に飼えたらそれで良いです。

 

写真はT5のときより難しいです。底砂が赤くなってしまいました。実際の見た目はちゃんと白なんですが。

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T5よりも、照度が低い状態での蛍光感は、はるかに強いです。T5は暗くすると、ただの暗い水槽っぽい感じですが、LEDって暗くするとミドリイシがボワーっと蛍光に輝いて浮き出て見えるので綺麗です。下の写真よりも、実物はもっとボワっと輝いています。癒されるわ~。

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カラフルな魚や石灰藻が白黒に見えるほど暗い水槽なのに、ミドリイシだけがピカーン♪と鮮やかに見えます。T5ではここまで蛍光が浮き上がる感じはなかったように思います。

T5は色具合を変えようと思ったら管を交換するしかないのと、交換したとしても他の菅と色が混ざっちゃうので、演色の楽しみはさほどはないんですが、LEDはアプリの操作だけで色を簡単に変更できて便利です。

あと、操作はすべてブルートゥース接続のアプリで行うんですが、これが結構楽しいです。ハワイとかグレートバリアリーフとか沖縄とか、プリセットの設定から選べたり、時間ごとに6チャンネルの独立した波長を完全にカスタマイズできたり、自分では使うかどうか分からない機能もあって、おおーーっという感じです。いじり倒せる人なら相当楽しいんじゃないかと思います。

さて、トリトン辞めちゃったので、次の課題は、カルシウムやマグネシウムをどうやってちょうど良いところへ持っていくかかな。今はトリトンのときに買っておいた、他の微量元素に影響を与えないカルシウム添加剤とマグネシウム添加剤があるので、ドーシングポンプで調整を試みています。まだパイロットミドリイシ一体なので、ほとんど何も添加しなくても良いんですが、今の塩がカルシウムとマグネシウムが低いんですよね。メーカー名は言わないでおくけど、やっすい塩使ってるのよ。今回は量をたくさん換える前提でいるから。でもこのやっすい塩、海外フォーラムで超有名な人とかも意外と使ってたりして、別に悪くないんじゃないかな?って思ってます。

どうなることやら。

トリトン断念→換水システムへ

トリトンで組んだ水槽ですが、トリトンをあきらめて独自路線に変更することにしました。

 

まずは自動換水にしました。

 

1.オートトップオフによるROの足し水のための電磁弁を一定時間タイマーで停止

2.ATO停止中にドーシングポンプで3Lを抜き取り(45分間)

3.抜き取り完了後に作り置きしておいた海水3Lをドーシングポンプで投入(45分間)

4.投入完了後に自動でATOの電磁弁に通電

 

海水はあらかじめ20Lのポリタンに作り置きしてあります。20Lタンクといっても21L以上は入るので、毎日3L消費すると、7日間使えます。抜き取った海水を貯めるタンクも同じ容量のタンクなので、週末に海水を作っておけば1週間手ぶらで換水できます。

 

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3Lは300L弱の水量に対して、1日1%の換水量です。Reef2Reefで有名なRandy Holmes-Farleyという人が、毎日1%を換水していると聞き、まねをすることにしました(この人が自動化しているかどうかは知りません)。1日1%というのはちょっと少ない気もしますが、本日このシステムにパイロットミドリイシを1体導入して様子を見ることにしました。

 

そもそもトリトンにした理由は長期出張でも無換水で維持できるようにするためでしたが、換水を自動化することで対応することにしました。ポリタンクを買い足せば2週間でも自動で換水できます。

 

ドーシングポンプがポタポタしか投入できないために、3Lの投入に45分間かかるのがかえって都合が良いです。海水は温度調整など一切せずに作り置きから投入します。

 

作り置きの海水の鮮度は、成分に有機物を有するかどうかによるとのこと。有機物が含まれる場合、日数が経過するごとに組成バランスが崩れてくるので、2~3日で消費したほうが良いようです。そのため、有機物を含まないとされるインスタントオーシャンを使います。価格も安いです。

 

今はミドリイシが1体なのでKHの消費は気にする必要はないと思いますが、このパイロットミドリイシが成功したら、余っているトリトンの添加剤をドーシングポンプで添加してKHを維持したいと思います。

 

もう一つの変更点は、バイオペレットリアクターの復活です。これもトリトンでは推奨されていないのですが、追加したマージンドコーラルフィッシュもロブストバタフライもめちゃめちゃ大食漢で、しかも冷凍/生餌が大好きとあって、水がめちゃめちゃ汚れるようになってきました。

 

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うちの水槽はバイオペレットリアクターとの相性が良く、ヤフオクで買ったBlue Treasureという聞いたことのないメーカーのバイオペレットでも2週間ほどでキンキンに効くようになりました。たぶん中華製なのでしょうか。どこ製とかあまり気にしません。アンモニア亜硝酸、リン酸塩がほぼ無検出(精度の高い検査では出ると思います)、硝酸塩が5程度に収まっています。

 

バイオペレットリアクターの良さは、スキマーの泡上がりがめちゃめちゃ良くなることです。泡がモコモコ発生すると気分が上がるのがアクアリストのサガではないでしょうか?

 

ちなみに通常バイオペレットリアクターは、排水がスキマーの給水付近に来るように設置するのが良いとされています。うちではその方法は完全に無視しています。リアクターの排水は揚水ポンプでメインタンクに送られるようになっています。私の考え方では、炭素源をメインタンクに供給してメインタンクでバクテリアを爆殖させ、そのバクテリアミドリイシ(まだ成功してないけど)などに供給してから、ぐるっと回ってスキマーに吸わせるという流れを想定しています。この方法でもスキマーの泡上がりはめちゃめちゃ良くなりますし、今のところうちでは何の問題も起きていません。

 

スキマー自体も、ホームセンターで2cmの石のブロックを買ってきて底上げしました。これで水位はスキマーポンプの上についている穴がいっぱいあいてるパーツの上の部分くらいの高さになりました。

 

水位が高いと、ポンプが水を持ち上げなければならず、水位が低いと泡だけを持ち上げれば良いので、泡上がりが良くなるのかな?と思うのですが、本当の理屈はよく分かりません。とにかく水位は、多少の変化があったとしてもポンプが過熱しない程度のレベルに下げる方が泡上がりは良いみたいです。ずっとこの趣味をやっているのに、スキマーの水位をまじめに実験することなくここまで来てしまいました。そんなの今頃気づいたの?って感じですよね。今のスキマーに満足していない人は、試してみると良いと思います。

 

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パイロットミドリイシとロブストバタフライです。最近、ネシアなのにこういう薄い色で販売する店が多くなりましたよね。すぐに濃くなると思います。

 

ロブストバタフライは食に対してはアグレッシブです。よく食べます。あと、幼魚の特徴だと思いますが、警戒心が弱くて手から餌を食べてくれます。かわいいです。

 

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マージンドコーラルフィッシュも元気です。一時期餌を大量に与えていたせいで苔がすごいですが、実はこの苔の中にヨコエビ系の生き物が生息しているので、ちょっと掃除をするのがためらわれます。

 

なぜなら、磯場にてまじめにプランクトン採取をしてきたからです。プランクトンネットをネットで検索すると、こんな風な道具が出てきます。

 

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これを海中で引き回してプランクトンを回収するわけです。

 

というわけで、自作してみました。

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百均の鯉のぼりの下に小瓶を装着してあります。これで水中を引き回し、持ち上げてプランクトンを回収します。単純ですが、実によくできた道具です。

 

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この日は娘たちも一緒だったので救われました。中年のおっさんがたった一人で水中に手を突っ込み、ニヤニヤしながら鯉のぼりを引き回す姿。。。想像しただけでもアブナ過ぎます。

 

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目に見える大きさのプランクトンは、岩や海藻を歯ブラシでこすると、その下に置いた容器に落とすことができます。ヨコエビ的なプランクトンは結構たくさん採れます。

 

ワラワラ系の採取はもっと簡単です。砂を掘り起こすと、結構な頻度でニョロニョロと入っています。砂だけの場所よりも、若干泥っぽい場所の方が多く生息しているようです。

 

この日はタコも2匹採れました。足にペタっとくっつく物体があり、なんじゃ!と思ったらタコでした。連れて帰って唐揚げにして食ってやりました。鮮度抜群のタコは抜群の旨さでした。でも料理の時に腕に絡みつかれたときの吸着の強さには驚きました。大人の男性の力で雑巾絞りを食らったような痛みが走り、はがすと赤い内出血のポツポツが残っていました。この手の生物が得意でない人はパニックになるでしょう。

 

調理は、はなちゃんとはなちゃんの妹も参加しましたが、内臓を取り出しても動き回るタコに大興奮。貴重な食育体験でした。

 

水槽内のプランクトンに話を戻します。磯場で採ってきた緑色のヨコエビが、ちゃんと水槽内で繁殖しているのが確認されました。なので、見た目の悪い苔を掃除したくないのです。今回採取したヨコエビは緑色なので、これまでサンプの数珠藻で繁殖していたタイプと見分けるのが簡単です。メインタンクでもサンプでも繁殖が確認されました。

 

うちでは現在3か月間マンダリンが生息しています。人口餌を食べないので、水流を弱めて冷凍餌を底に漂わせて食べさせています。このマンダリンにとってヨコエビプランクトンは最高の餌になるので、なおのこと、この苔は取り除いちゃイカンと。

 

もう一つ変えたことは、ガラス面を金属のスクレーパーでこするのをやめてみました。今は研磨剤を含まない台所用タワシでガラス掃除をしています。フロートガラスの製造には錫が使われますが、ガラスには錫が付着する面とそうでない面があります。たぶん中華製の私の水槽では、その面を気にせず組まれたんじゃないかな?と想像しています。換水しようが何しようが錫が減らないのはそのせいかも知れないと。

 

そんな私の水槽でも、ある一定期間、とっても良い色具合でミドリイシを飼えていた時期が短期間ありました。そのときは毎日少量の換水を実施していた時期と重なっています。実は今回1%の換水を実施しようと思ったのは、それを思い出したからというのもあります。あの頃の水槽でも錫は検出されていたのですが、それでも維持できていたので、もしかして?と思ったわけです。ミドリイシが許容できる程度にイオンバランスが保たれていたのかな?と。

 

トリトンは、私の水槽のような特異な状況がなければ、たぶん非常にイージーなシステムだと思うのですが、錫が出たり、何らかの問題がある水槽では、換水に頼ったほうが安定するのではないかと推測しています。

 

う~ん。何度失敗すればミドリイシの安定飼育にたどり着くのか。。。とにかく試行錯誤を繰り返して、なんでも思いついたことは試してみるしかありません。がんばろっと。

 

そうそう。水槽内のわき役について。今回まじめにプランクトンを採取して分かったことは、プランクトンやらワラワラやら貝などの魚以外の生き物は、実際の自然の海の中では、ものすご~く高い密度で生息しています。あれを水槽内で再現しようとしたら、よほど大量にぶっこまないと同等にはならないと思いました。ワラワラが嫌いでない人にとっては、コレは結構楽しいことだと思います。これから暖かくなるので、ぜひ磯遊びに出かけてみては?