コーヒーの焙煎に着想を得る

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今朝の様子。

 

バヌアツシマヤッコ入海から1週間近くになろうとしています。これまでの我が家の経験では、5~10日程度でブライン試し食い、7~12日でブラインを追うようになり、10~17日で人口餌への反応を見せ、14~30日で人口餌爆食いモード突入といったパターンが通常の流れです。

 

ブラインを食べているかどうかは、水中のライブロックも何もないところで、おちょぼ口をツンと一瞬伸ばすしぐさで分かります。最近ではその仕草が増えてきました。またライブロックからヨコエビを食べているところを目視で確認できたことと、う〇ちも確認できているので、この子には餓死の危機はないでしょう。

 

効果のほどは分かりませんが、活きブライン大量散布の際に、すり潰した人口餌を少しだけ混ぜるようにしています。魚は大量の海水を飲むので、人口餌の微粉がわずかに口に入ることで人口餌の味を馴染みのものにしようというのが狙いです。反応が出たときのために、すり潰さない人口餌も少しだけ流すようにしています。

 

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独特の逆さ泳ぎも見せてくれるようになりました。

 

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ライブロックの極狭な箇所を縫って泳ぐトリッキーな姿もシマを観察する楽しみです。ライブロックはガンガンに突くようになったので、入海当初の生気のないボーっとした状態は完全に脱しました。勝手に連れてこられた完全アウェーの水槽がホームになりつつあるようです。

 

残餌が増えたのでスキマーは全開にしました。そういえば、このタンクを設置するときにキャビネット下にクーラー室外機の振動防止用の分厚いゴムパッドを敷きましたが、効果はてきめんです。スキマー全開ごときでは騒音感はありませんし、階下への低音振動もありません。

 

今、ミドリイシへの光について考えていることがあります。ネットで情報を拾ってくると、褐虫藻はわずか1,000~3,000 lux程度でも光合成できるとのこと。逆に強光過ぎても光合成は阻害されるされるとのこと。

 

そこで素人の発想で、点灯時間の大半でT5の出力を5~15%程度とし、その間光合成をモリモリ活性化するように仕組み、午後3~5時の2時間でピーク出力の100%に持って行き、また2時間かけて0%にして消灯するという調光パターンで運用したらどうだろう?と。こうすると、大半の点灯時間は10,000 luxに満たず、30,000 luxを超える時間は1時間前後程度しかないと思います。

 

光合成ばかりではチャイロ化し、強光ばかりでは強光障害になるのであれば、長い時間をかけて弱めの光で光合成を促してミドリイシ内の褐虫藻を健康にし、短時間の強光で色揚げを促進する、という狙いです。

 

着想のヒントは、自分がいつもしているコーヒー豆の焙煎です。焙煎は最初からガンガンに火を強くしても決してうまみは出ません。たいていは、えぐみが強かったり、焦げ味が強かったり、苦みだけでまろやかさに欠けたりします。最初は弱火で真までゆっくり火を通し、中までしっかり熱が入った後、後半で強火にし、最終ステージでは逆に火力をいったん落とし気味にします。

 

コーヒーは通常、焙煎直後はえぐみが強く、3日後くらいからまろやかさや甘みが出てくるのが普通ですが、焙煎が最高にうまく行ったときは、焙煎直後から何とも言えないまろやかさが出て、苦みだけでない、甘みの混ざった深みのある味が出せます。

 

照明の調光パターンにもこの考え方を取り入れてみました。弱い光による光合成フェイズで褐虫藻の活動を助け、ミドリイシを助ける褐虫藻を助けます。後半は一時的な強光(といってもウチの照明では30,000 ~40,000 luxくらいなので、強光というほどの強光ではありません)で褐虫藻を適度に調整(色揚げ目的)、最後の弱火ならぬ弱光でおだやかに光合成を助けて健康体に戻してから消灯。そして夜はポリプのモシャモシャにより栄養補給といった流れです。

 

今のところパイロットミドリイシが入海してからこのパターンを維持していますが、特に色が上がったとか落ちたとかはなく、購入時の色を維持しています。シマ餌付けのために餌を大量散布している割にはよく維持できていると思います。

 

以前は、ちょうど良い光量ってどれくらいだろう?という意識があったのですが、今は弱い光の役割と強い光の役割を使い分け、強い光のフェイズは様子を見ながら時間を長くするか短くするか調整すれば良いという考え方なので、比較的ミドリイシにとって安全な調整方法じゃないかな?と思っています。もしかしたら、夕方の弱い光にもミドリイシには良い影響があるかも知れないので、ピークを若干前にずらして消灯前の光合成ももっと増やすなどした方が良いかもしれません。根拠はないですが、それが自然下の光のパターンなので。

 

これはトリトンの微量元素バランスが良いせいかも知れませんが、入会時に枝がブツっと折れたようになっていた箇所があったのですが、そこがわずか5日くらいで、ぷっくりした枝の先端になっていたので健康状態はとても良いんじゃないだろうかと思われます。

 

ミドリイシの焙煎、うまく行くだろうか。。。